働き方

2026.03.14 15:00

週末に仕事のメールをチェックすべきか、生産性の観点から考えてみる

stock.adobe.com

stock.adobe.com

先日、SNS上で何気ないやり取りをしていた際、同僚から「送ったメールを見たか」と聞かれた。私は「週末は基本的に仕事のメールを見ないようにしている」と答えた。すると、コメント欄でその発言に驚く人が想像以上に多く、さらには褒めてくる人までいた。その瞬間、腑に落ちた。私の周囲の友人や同僚の間では、その習慣のほうがむしろ例外だったのだ。

advertisement

週末に仕事のメールを確認するかどうかは、そんなに大きな論争なのか。掘り下げてみよう。

私にとって、これは論争になることではない。私は教授であり、大気科学者であり、大規模な大学の副学部長でもある。一部で語られるイメージとは異なり、学術界の文化は、研究室や現場を含め、長時間労働を生みやすい。大学という環境は、高校が延長され、授業だけをしていればよい場所だと見られることがある。

しかし実際のところ、研究者の1日は授業、研究、推薦状の作成、学内外の委員や役職としての業務、学生の指導、学術論文や提案書の執筆、専門分野の学会での発表、研究室の運営、その他多くのタスクで埋まる。教員と管理職の役割を同時に担う立場なら、さらに上乗せされる。だからこそ、私が教授だと言うとよく聞かれる「何を教えているのか」という定番の質問は、焦点が狭すぎると感じる。

advertisement

過重労働は美化されていないか

私の見立てでは、学術界には過重労働を美化する文化があり、同意する研究者もいる。しかし、その代償は大きい。「学術界には、常に負担過多で疲れている状態を称賛する文化がある」と、Voices of AcademiaでJenna Mittelmeierは書いている。さらに彼女は「これはもちろん、雇用の不安定さ、手に負えない業務量、不平等、ハラスメントといった構造的な形で現れる」と続けた。ある同僚は、週末にメールを確認しないと仕事に追いつけないと言っていた。私の視点では、それは望ましい姿ではなく、文化的惰性にすぎない。

Mittelmeierはマンチェスター大学の国際教育の上級講師で、高等教育の国際化に関する研究を行っている。彼女はこう主張する。「個人として、学術界を抑圧的な職場にしている構造的不平等を常に修正できるとは限らない(ただし、できる限り変革を求めていくべきだ)。だが、日々の役割の中で小さな形からでも、過重労働の美化を再生産するのをやめる選択はできる」

こうした職場文化の期待には、健康(身体面・精神面)への影響、主たる育児担い手に対するバイアス、人間関係への負荷、生産性の低下といったリスクが潜んでいる。最後の点については後ほど触れる。

学術の仕事は、シフト制や典型的な「9時から5時まで」の仕事とは異なる一方で、そうした要素も確かに持つ。Inside Higher Educationに寄稿したフィリップ・グオは問いかけた。「なぜ研究者、とりわけ研究代表者は、これほど頻繁に過重労働だと感じるのか」。そして彼はこう論じている。「よくある答えは、学術研究は企業での仕事よりも何かと大変で、より多くの時間を必要とするというものだが、これは納得のいく回答ではない」

次ページ > がむしゃらに働くのではなく、賢く働く

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事