父親の育児参加はこの10年で大きく広がった。育児休業制度の整備や働き方改革を背景に、子育てに関わる父親の姿は珍しいものではなくなっている。学習塾などを展開する花まるグループの「花まる教育研究所」は、関東・関西に住む父親を対象に「育児に対する意識や悩みについて」の調査を実施。調査からは、東西でその意識に異なる傾向があることがわかった。
■調査概要
調査対象:子どもをもつ30代~60代以上の父親
調査実施日:2025年12月7日~ 12月28日(関西)
有効回答数:第一弾・関東在住223名、第二弾:関西在住132名
育児の原点は「親の背中」
父親が育児に意欲的になったきっかけとしてもっとも多かったのは「子どもの成長を間近で感じたいから」だった。次いで「自分の成長や学びにつながると感じたから」が続いた。
その中で特徴的なのが関西に住む父親たちの回答だ。関西では「自分の親がそうしていたから」が上位に入り、育児参加の背景として親世代の姿をあげる割合が関東より高かった。一方、関東では同項目は上位ではなく「妻や家族から感謝されたから」が上位に入っている。つまり、関西では「自分が育ってきた家庭の姿」が育児参加の原点となっているのに対し、関東では家庭内の評価や関係性がきっかけになっている傾向が見られた。

関西は家庭、関東は職場に「相談」
育児についての相談相手としてもっとも多かったのは「妻(パートナー)」、次いで「両親」「職場の同僚・上司」が続いた。ただし、この順位には東西差が見られる。関東では2位が「職場の同僚・上司」、3位が「両親」であるのに対し、関西では2位が「両親」、3位が「職場」となり、順位が逆転している。実際に、「職場で相談」は関東より関西のほうが低く、関西では育児に関する相談が家庭内に集まりやすい傾向が見られた。

「パパ友」など外部への相談は限定的
相談相手の内訳を見ると、父親の育児相談は既存の人間関係に集中していることもわかる。両親や学生時代からの友人など、もともと築かれていた関係への相談は一定数見られる一方で、「子どもを介して新たにできた友人(パパ友・ママ友)」への相談は比較的少ない。また、保育園や学校の先生、専門家など外部への相談も限定的だった。こうした結果から、父親の育児は依然として身近な家族や既存の人間関係の中で支えられる傾向が強いようだ。
今回の調査では、関西は「親の背中」を見て育児に向き合う傾向があり、相談相手も両親など家庭内に集まりやすいことが見えてきた。一方、関東では職場の同僚や上司といった社会的なつながりも育児の支えとして機能しているようだ。今回は、関東・関西での調査だったが、北海道や九州など、他の地域の「パパたち」の実態はまたこれらと異なるか、気になるところだ。



