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2026.03.25 20:00

災害大国・日本の防災技術を「世界のインフラ」へ 産官学民で挑む、日本発・レジリエンス産業の幕開け

昨年末、「一般社団法人 The Global Resilience Summit」が設立された。2026年3月には、第1回グローバルレジリエンスサミットが開催。災害大国日本の保有する防災技術と知恵を世界に―同法人が目指す「国境なき共助」の未来図を、共同代表理事の木村麻子が語る。


世界の防災産業は気候変動などによる災害の激甚化・頻発化を背景に、持続可能な社会・経済活動を支える「レジリエンス(回復力)産業」として急速に成長しており、2030年には関連市場が約45兆円(約2,981億米ドル)に達するといわれている。特にデジタル技術を活用した「防災テック」分野は注目度が高い。

そんななか、新たに始動したのが一般社団法人The Global Resilience Summitだ。共同代表理事の木村麻子(写真左から6番目。以下、木村)はこう語る。

「私たちは日本のもつ、最先端の防災技術や知恵で世界に貢献することをテーマに掲げています。AIなどのテクノロジーを活用した防災テックの世界展開が、日本の地方創生や雇用創出、経済的、文化的発展にも寄与するものと考え、『防災=一過性の対策』から、多様な経験知を結集し、“知のインフラ”を構築したい。防災大国・日本から生み出されたイノベーションを海外に広め、世界のリーダーともコミュニティを築き、社会実装につなげる未来像を描いています」

木村がこの組織を立ち上げた原点は、21年間に及ぶ起業家としての歩み、そして令和5年度日本商工会議所青年部(日本YEG)会長として全国を駆け抜けた経験にある。

商工会議所の父、渋沢栄一翁提唱する「道徳経済合一論」に突き動かされ、事業とともに地域貢献をライフワークとしてきた。日本YEG会長職に就いた木村が任期中に直面したのは、毎年のように起きる激甚災害だ。被災地へ足を運ぶたび、「各ステークホルダーが事前につながっていれば救えた命、変えられた運命があったのではないか」という悔しさを抱いた。行政、経済界、学術界、次世代リーダー、ユースなど多様なプレイヤーが平時から連携し、能動的に動くためのプラットフォームが不可欠だと確信したのだ。

「30年以内に7割の確率で起こるとされる南海トラフ巨大地震を前に、誰かがやるのを待つ時間はもうありません。思いがあり、行動できる人たちで始めなければならないのです」

もうひとりの共同代表理事である馬渕邦美は、AIをはじめとする先端技術の実装に精通し、複数の事業で“先端テクノロジーの社会実装”に携わってきた。馬渕が見ているのは、災害対応や地域運営に存在する「見えない知」、つまり暗黙知・現場知・経験知が、体系化、共有されず、同じ失敗が繰り返されるという構造だ。

例えば、地名に水の痕跡が残る場所には水害の歴史がある、地図に載らない井戸の位置は住民の間でだけ共有されている、といった“地域知”は貴重な情報ながら、断片化されている。この『見えない知』を可視化し、デジタルを使って誰もが使えるインフラへと社会実装することも重要なのだ。

共同代表理事の馬淵邦美
馬渕邦美 一般社団法人The Global Resilience Summit 共同代表理事

世界を牽引する日本の「防災テック」を世界へ

同法人は、SDGs達成目標年であり、サウジアラビアでリヤド万博が開催される2030年を見据え、日本・世界のリーダーが集うプラットフォームを構築。AIをはじめとする先端テクノロジーや「防災テック」の社会実装を加速させる方針だ。木村自身もMetaEarthHeroesを立ち上げ、災害時の対応を仮想空間上で体験できる「防災メタバース」や、AR(拡張現実)やAIを活用した大学とのデジタル防災にまつわる共同研究もスタートしている。こうした活動を支える柱となるのが、「サミット(Summit)」「アワード(Award)」「ハブ(Hub)」の3つだ。

共同代表理事の木村麻 子(後方スクリーン内/ 3月のGlobal Resilience Summitより)
木村麻子 一般社団法人The Global Resilience Summit 共同代表理事(後方スクリーン内/ 今年3月のGlobal Resilience Summitより)

2026年3月に国連大学で第1回を開催した「Global Resilience Summit」では、各国の経済・次世代リーダーが集結し、単なる議論にとどまらない協働型コミュニティの形成を目的に掲げた。また47都道府県の行政、学者、経済人、ユースなどキーパーソンが集い共助の地域連携へつなげる「Japan Resilience Summit」、子どもたちが主役となる「こども未来共創Summit」の三段構えで、国境や世代を超えた連携を加速させる考えだ。

若年層や防災への無関心層を巻き込む戦略にも力を入れていく。子どもたちへのデジタル教育や故郷教育を通して地域愛を育む「未来共創会議&クリエイター育成プロジェクト」などの計画も進む予定だ。

「子どもたちを守る対象としてだけでなく、一緒に未来を設計するパートナーとして迎えたい」と木村は話す。

「メタバース空間で楽しみながら防災シミュレーションを学ぶ。防災を堅苦しいものではなく、地域の変革を促すポジティブなアクションに変えていく。こうしたアプローチで、47都道府県を回って地元のレジリエンスを子どもたちと共に考えるプロジェクトも始動します」

大阪万博にてMeta Earth Heroes設立発表の様子。左から3人目 松石和俊 代表取締役
大阪万博にてMeta Earth Heroes設立発表の様子。松石和俊 共同代表(左から3人目)と木村麻子 共同代表(左から4人目)

これらの取り組みに先立ち、2025年7月にニューヨーク国連本部で開催された国連ハイレベル政治フォーラム(HLPF)の日本政府が主催するサイドイベントでは、Meta Earth Heroesが開発した「防災メタバースゲーム」を発表し注目を集めた。さらに、26年3月には専門メディア「The Global Resilience Hub」をリリース。これは世界各国の研究者や有識者、次世代リーダーが経験知や最先端の技術、情報を共有することができるコミュニケーション型の会員制プラットフォームだ。世界各国の災害などの経験を人類資産ととらえ、蓄積、共有する「知のインフラ」形成を目指している。

防災メタバースゲーム ※この作品はEpic Gamesによりスポンサー、支援、または運営されるものではありません
防災メタバースゲーム ※この作品はEpic Gamesによりスポンサー、支援、または運営されるものではありません

最後に、未来への展望を木村に問うと「目指すのは、民間のつながりによる共助のグローバルインフラを構築し、レジリエンスな未来をつくること。そして、その先にあるウェルビーイングな社会をグローバルで実現すること」という言葉が返ってきた。

「AI時代において、人類に残された最後の仕事は『理想を掲げること』と、それを実現するために『行動すること』のふたつだといわれています。私たちは、日本と世界のリーダーたちが手を取り合い、共助の心で手を携える姿を、次の世代に見せたい。この民の心の連携こそが、争いの絶えない現代社会における希望の光になると信じています」

日本発の「レジリエンス」という英知が、世界を、そして人類の未来をどう塗り替えていくのか。国内最大級となる民間主導のかつてない挑戦が始まった。

一般社団法人The Global Resilience Summit
https://www.global-r-summit.or.jp/

META EARTH HEROES
https://www.metaearth.co.jp/


きむら・あさこ◎香川県高松市出身。OL時代を経て26歳で起業。2004年ブランディング・PRサポート・イベント、教育事業を行う株式会社PRを創設。令和5年度日本商工会議所青年部 会長(女性初)。ASIA GOLDEN STAR AWARD2019 女性起業家賞受賞。2025年大阪関西万博具現化検討会有識者​・北海道札幌2030オリンピック・パラリンピックプロモーション委員会ワーキンググループ座長。SDGs推進円卓会議 民間構成員

promoted by The Global Resilience Summit / text by Takako Miyo / photographs by Takayuki Abe / edited by Mao Takeda