働き方

2026.03.11 10:32

働きがいのある職場を実現するために──2026年に向けた4つの視点

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2026年の仕事に何を求めるかを従業員に尋ねれば、答えは驚くほど一貫しているはずだ。大切にされ、支えられ、次に何が来ても備えができていると感じたい、ということである。

評価は重要だ。帰属意識も重要だ。安全も重要だ。しかし何より、人々が知りたいのは、雇用主が「今日の成果」だけでなく自分たちの将来に投資しているかどうかである。ビジネスリーダーにとって、この局面は「働きがいのある職場」とは本当は何を意味するのか、そして絶え間ない変化の時代にチームにどう向き合うのかを再考することを迫っている。

パンデミック前は、オフィスの特典や設備に多くの関心が向けられていた。オープンスペース、ラウンジ、リラクゼーションルームなどである。パンデミック後は新たな優先事項が浮上した。柔軟性、リモートに対応するテクノロジー、ワークライフバランスの取り組みは、今や従業員にとって欠かせない検討事項である。

今後、AIがもたらすとされる業務変革に企業と従業員が向き合い、さらに不安定で不確実な経済環境が新たな常態となるなかで、最良の職場は1つの包括的な目標に注力するようになると私は考える。すなわち、従業員がいきいきと働き、適応し、プロフェッショナルとして成長できるよう力を与えることだ。これを実現する方法を、もう少し詳しく見ていこう。

安全が最優先

安全は当然のことに思えるかもしれないが、見過ごしてはならない。急速に変化する世界において、従業員の安心感はこれまで以上に重要である。

安全プロトコルは業界によって異なる。大規模なオペレーションでは、センサーやウェアラブルといったスマート技術への依存が高まり、リスクの低減につなげている。一方で小規模な企業は、運転業務に従事する従業員向けに衝突回避システムなどのツールを活用する場合がある。

ただし、テクノロジーだけでは不十分だ。企業は、訓練と積極的な働きかけを通じて安全文化を醸成しなければならない。プログラムでは、事故防止に対する責任の共有を強調したい。私の組織では、すべてのシフトの開始時に「セーフティ・モーメント」を設け、ウェルビーイングを常に意識できるようにしている。安全を優先することは従業員を守るだけでなく、彼らが大切にされ、支えられていることを示す。

帰属意識は重要だ

安全を超えて、より大きな意味で帰属意識を育むことが不可欠である。Great Place to Workによると、従業員の64%は、「自分が違いを生んでいる」と感じるとき、高いレベルのイノベーションに取り組む可能性が高くなるという。

従業員が帰属意識を持つためには、同僚とのつながりを感じ、マネジメントから支えられていると実感する必要がある。そのためには、チームビルディングの取り組みに注力し、さまざまな場で同僚と交流できる機会を提供し、個々の従業員を全社的に称えることが求められる。こうした目的のために、メンター制度の創設や、(オフィス内および/または社内サイト上に)従業員向けリソースエリアを設け、チームメンバーがアイデアを共有し、自身の良い仕事を発信し、同僚の成果を認め合えるようにすることを検討してもよい。

同じく重要なのは、従業員の仕事をより大きな目的に結びつけることだ。企業には、独自の地域社会や社会に関する包括的な目標(例:手頃な住宅の促進、教育機会の拡大、炭素排出の削減など)があるかもしれない。ミッションを従業員に伝え、彼らの仕事がこうした大きな目標とどうつながるのかを示し、直接貢献できる機会を提供することで、仕事に不可欠な文脈を与え、違いを生み出せるようになる。

評価を捉え直す

私は、報酬と評価が帰属意識の醸成に不可欠であり、優秀な人材の定着と生産性の向上に寄与すると実感してきた。GallupとWorkhumanのレポートによれば、評価はフィードバックやインセンティブと組み合わされることで、従業員パフォーマンスを大きく向上させ得る。

評価は、迅速で、頻度が高く、包摂的であるべきだ。年次評価の場だけでなく、マネジャー、同僚、リーダーからも行われる必要がある。この点について、別のGallup調査では、最も記憶に残る評価は従業員のマネジャーからのものであり、次いで上位リーダーまたはCEO、その次に顧客と同僚からのものだという。

結局のところ、真摯に、そして継続的に行われる評価は、良い仕事を強化し、企業文化を強める。

キャリアモビリティとスキル研修

今年、職場の改善に1つだけ注力できるとしたら、キャリアモビリティとスキル研修が最も有望な領域かもしれない。

それは、テクノロジーの変化、そしてより広くはビジネスエコシステムの変化が、キャリアパスを急速に混乱させ、職務記述書や期待を塗り替えているからだ。献身的で意欲の高いトップパフォーマーは、移動や成長の選択肢があることを知りたがるが、あらゆる局面で不確実性と変化に直面している。KPMGの最近のレポートでは、労働者の75%が、AIが職場に及ぼす負の影響を懸念していることが示された。その一方で、多くはAIの恩恵を活用したいと考え、効率性向上の源泉と捉えている。

従業員に包括的なスキル研修やキャリア開発ツールへのアクセスを強化することで、優秀な人材があなたの会社に入社する強い理由を与え、さらに留まる大きな理由を提供することになる。

AIは職場に不確実性を持ち込んだ一方で、キャリア開発の新たな機会や解決策も生み出している。企業は、AIを活用したオンライン学習プラットフォーム、バーチャルメンター、ジョブコーチ、個別最適化された教育プランを提供し、従業員の成長を支援できる。

来年に向けて会社を前進させるために、職場を時間をかけて精査し、チームに対してどのように価値を提供しているのかを見極めたい。変化するビジネス環境への適応を従業員が進められるよう支援することは、適応力とレジリエンスを組織の中核に組み込むことにつながる。

forbes.com 原文

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