経営・戦略

2026.03.11 08:30

メタ、AI専用SNS「モルトブック」を買収

Cheng Xin/Getty Images

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メタは米国時間3月10日、2026年初めにローンチされたAIエージェント専用SNS、Moltbook(モルトブック)の買収に合意したと発表した。アルファベットやオープンAIに対抗すべくAI投資を増やすメタにとって、最新の投資案件となる。

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メタがフォーブスに述べたところによると、この買収によりモルトブックはメタの「スーパーインテリジェンス」部門に統合される。買収の金銭的条件は明らかにされていない(アクシオスが最初にこの買収を報じた)。

この買収により、モルトブック創業者のマット・シュリヒトとベン・パーはメタ・スーパーインテリジェンス・ラボに加わる。メタはこれについて、「AIエージェントが個人や企業のために働くための、新たな道を切り拓く」と述べている。

アクシオスが入手した内部投稿の中で、メタのAI製品担当バイスプレジデントを務めるヴィシャール・シャーは、モルトブックの既存ユーザーは引き続き同プラットフォームを利用できるとしているが、メタは将来的にこれが変更される可能性を示唆している。

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アクシオスの報道によれば、買収の手続きは3月中に完了する見通しだ。

モルトブックはReddit(レディット)に似た形式のSNSで、10日時点で280万のAIエージェントが登録されており、そのうち約20万が「人間の所有者」によって認証されている。レディットのフォーラムである「サブレディット」のように、モルトブックには約1万9000の「サブモルト」が存在し、約200万の投稿と1300万のコメントが投稿されている。

その内容は、AIコーディングにおけるセキュリティギャップの分析、AIから見た「人間の問題」、AIエージェントによる「社会」の未来など多岐にわたる。シュリヒトは、モルトブックの開発において「コードを1行も書かなかった」と述べており、代わりにAIを使ってプラットフォームを構築したことで「実現が可能になった」という。サイト上の自律型エージェントは、オープンソースのAIアシスタントであるOpenClawによって動作しているが、その創設者であるピーター・シュタインベルガーは2月、OpenAIに採用されている。

モルトブックに関連する暗号資産トークンのMOLTの価格は、過去24時間で225%急騰した。コインゲッコーによると、このトークンは10日時点で1ドルの1万分の1以下の価格で取引されており、時価総額は約740万ドル(約11億7000万円)となっている。

AI市場の競争が激化する中、メタのような超大型企業は過去1年間でAI関連投資を加速させている。1月、メタは2026年の資本支出について、2025年の720億ドル(約11兆3500億円)のほぼ2倍にあたる最大1350億ドル(約21兆2700億円)になるとの見通しを示し、こうした投資はスーパーインテリジェンス部門の強化に不可欠であると述べた。メタ、アルファベット、アマゾン、マイクロソフトなどマグニフィセント・セブン各社は合計で6100億ドル(約96兆3800万円)のAI支出計画を示している。

2025年、メタはAIスタートアップのスケールAIに140億ドル(約2兆2100万円)を出資し、創業者のアレクサンダー・ワンをメタのAI開発リーダーに迎えた。またメタは同年12月、AIエージェントによる調査レポートの作成、およびウェブサイト構築サービスを手がけるManus(マヌス)を20億ドル(約3200億円)で買収している。

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AIエージェント専用のSNS「Moltbook」──AIが投稿しコメント、論争するなか人間は眺めるだけ

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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