2026.03.14 14:00

観光より「遊びの時間」が大切、2026年の休暇の過ごし方トレンド

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2026年、旅行者が荷造りするのはモノではなく感情だ。感情を軸にした観光の波が「休む時間」の捉え方を塗り替え、かつての「見どころを全部回る」発想よりも、好奇心と喜びに火をつける体験を選ぶ人が増えている。さらに、遊びが睡眠と同じくらい重要だという研究もある以上、休暇の取り方、そしてその頻度を見直すべき時期なのかもしれない。

休暇は「感情」と「雰囲気」で選ぶ時代へ

2026年の旅行業界には、無視できないトレンドがいくつも立ち上がっている。多くの人が、行き先の「チェックリスト」を埋めるのではなく、休暇予約の動機として感情を重視し始めていることを示唆している。

ALL Accorが2026年に行った旅行調査では、回答者の25%が「雰囲気」や「気分」から旅行先の検索を始めるという。CNTravelerもまた、2026年の旅行トレンドは、ノスタルジーへの回帰、人間中心のソーシャルな旅への注目、そして実際に手を動かす体験にあると指摘する。

感情の先に、旅行者が本当に求めているのは、より根源的なものかもしれない。それが「遊び」だ。ロンドンからワシントンまで、博物館は展示品をガラスケースから取り出し、触れて感じられるようにしている。Accorの調査は、旅行者が内なる子どもに向けたドーパミンの刺激を求める「ハイパープレイグラウンド」へ向かうトレンドも指摘する。好例として、地上50mに設置されたドバイのレストラン・プラットフォームが挙げられる。

この動きは、ヒルトンの「2026 Trends」レポートとも符合する。出発点はもはや「どこへ行くか」ではなく、「なぜ行くのか」に移ったというのだ。Ipsosとのパートナーシップのもと14カ国で1万4000人の旅行者を調査した同レポートは、長年続いた「多ければ多いほどよい」旅行から、より意図的な体験へと明確にシフトしていることを示している。

同レポートの大きな発見の1つは、親が子どもの目線で休暇を計画し、自分自身の好奇心や遊び心にも触れようとしている点だ。家族旅行は、即興性、驚き、そして共有体験へと傾いている。レポートはまた、旅行者が落ち着き、文化、そしてつながりを求めていることを強調する。

そうなると、「何もしない」休暇の価値は一段と説得力を増す。The Washington Postの言葉を借りれば、それは怠惰ではなくウェルネスに寄り添うものだ。「退屈になることでも、現地文化を無視することでも、これから先ずっと冒険を拒むことでもない。自分に、心をリセットするための時間と空間を与えることなのだ」という。どこかの場所で見たもの、やったことを片っ端から達成していくのではなく、デジタルから離れ、考える時間を自分に与えるということである。

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