テック業界で最も重要なことのランキングにおいて、特許の出願はそれほど上位には入らない。しかし、メタが出願した「死後もフェイスブックのAIが本人に代わって投稿を続ける」という特許に関する最近のニュースは、いくつかの危険信号を発している。
このAIは、本人がまだ存在しているかのように振る舞い、メッセンジャーに返信したり、コメントを投稿したりすることができる。例によって、大規模言語モデル(LLM)が関与しており、ユーザーの過去の投稿を分析して文体を学習し、しばらく不在のときに──あるいはもっと悪い事態が起きたときに──本人に代わって投稿する仕組みだ。
「言語モデルは、ユーザーがソーシャルネットワーキングシステムを長期間離れている場合や、ユーザーが死亡した場合など、ユーザー不在時にそのユーザーをシミュレーションするために使用される可能性がある」と、特許には記載されている。
特許出願は日常的なことであり、メタの広報担当者もBusiness Insiderに対し、このAIを近く投入する計画は現時点ではないと説明している。それでも、誰かがこの発想を思いついたのには理由がある。AI開発競争は本格化しており、各社の争いは熾烈を極めている。絶え間なく生み出される他のAIイノベーションに先んじるには、たった一つの斬新なアイデアがあればいい。しかし、今回のアイデアは悪手としか思えない。
フェイスブックのAIが一般ユーザーにとって意味するもの
私がメタの説明にある「シミュレーションする」という言葉に救いを感じるのは、少なくともこの特許も、その背後にある元の発想も、誰かをだますためのものではなかったからだ。
本人がまだ健在で、クッキーのレシピやフットボールについてコメントし続けているとみんなに思わせることが目的ではなかったようだ。



