今後のインフレ指標にも注目が集まる。労働統計局は11日に2月の消費者物価指数(CPI)を発表する予定だ。ファクトセットが集計したアナリスト予測の中央値では、前月比で2.4%上昇すると見られている。また、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視する1月の個人消費支出(PCE)物価指数は、13日に経済分析局から発表される。
石油とガスの価格上昇は、インフレ加速への懸念を煽り、FRBが利下げから遠ざかる可能性を高めている。カタールのエネルギー相を務めるサアド・アル・カービは先週、フィナンシャル・タイムズに対し、世界の石油の20%以上が通過するホルムズ海峡をタンカーが通航できなくなった場合、原油価格は1バレル150ドルまで高騰する可能性があると語り、これが「世界経済を崩壊させる」可能性があると指摘した。
また、モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントのチーフ・エコノミスト・ストラテジストを務めるエレン・ゼントナーによれば、原油価格の上昇が「再びインフレ急増を引き起こす」可能性があり、FRB当局者が「傍観し続ける」要因になるという。一方、FRBのニール・カシュカリとベス・ハマックは、イラン紛争が即座に米国経済を混乱させるという懸念を打ち消そうとしており、インフレや財政政策がどう変化するかを語るには「時期尚早」であると述べている。
原油価格がエネルギーコストを押し上げる中、米国民はすでに過去1年間でも光熱費の負担増に直面している。2026年1月までの12カ月間で電気料金は6.3%上昇しており、これは総合インフレ率(2.5%)の2倍以上に相当する。米国の家庭用電気料金の平均は、2025年1月の1キロワット時あたり16セント弱から、同年11月には17.78セントへと11.5%急騰した(2024年から2025年にかけての上昇率は3.4%だった)。ゴールドマン・サックスは2月、電気料金は2027年までさらに6%上昇した後、2028年の上昇率は3%まで鈍化すると予測している。


