例えば、B2Bソフトウェア企業であれば、「社会的価値」という視点で製品を捉えることもできる。ユーザーである企業にとって、特定のツールを導入し、特定のブランドと結びつくことは、自社の信頼性や専門性を対外的に示すシグナルとなる。その結果、製品は単なるツールにとどまらず、その企業のアイデンティティの一部となる。
例えば、筆者の会社の製品である「Jotform」を使うことは、次のような印象を周囲に伝えるものだと筆者は考えている。
・能力(「最新のツールを使いこなしている」)
・効率性(「PDFをメールでやり取りする代わりに業務を自動化している」)
・信頼性(「信頼できるソフトウェアを導入している」)
こうした社会的な価値は重要である。ユーザーは、その製品を使うことで自分や自社の印象が良くなると感じれば、投資を継続し、価値を高める機能にお金を払う可能性が高くなる。また、その製品を使っていることを他者に共有するようにもなる。これは最も効果的な無料のマーケティングと言える。
時には立ち止まり、一歩引いて、自社の製品やサービスが持つ価値を多角的に見つめ直すことも重要だ。その価値をユーザーに明確に伝えることができれば、信頼はより深まり、製品やブランドへのコミットメントも強まる。結果として、ユーザーは将来にわたって進化していく製品のさまざまなバージョンを長く使い続けてくれるようになるだろう。


