アップルが3月11日に発売する「MacBook Neo」の実機を発売前に試した。ベースラインの価格が10万円を切るモバイルノートは、新しいMacユーザーを開拓する良質なエントリーモデルになりそうだ。
ニューフェースのNeoが加わることで、同日に発売されるM5チップ搭載のMacBook Airと、最上位のMacBook Proによるラインナップ構成の色分けに明確さも増した。実機の検証により、解き明かしてみたい。
すべてのMacユーザーの期待に応えるエントリーモデル
まず、MacBook Neoが誕生した背景とその立ち位置を確かめる必要がある。
本機はアップルが長年構想を温めてきたモバイルノートPCだ。大きな主眼は「Macのエクスペリエンスを、より多くのユーザーに届けること」に置かれている。
そのネーミングは、既存モデルの延長線上にあるという意味での新しいMacBookという解釈を超え、むしろ「新しいMacユーザーを開拓するマシン」として捉えるべきだ。10万円を切る価格のインパクトが大きかったり、ビビッドなカラーバリエーションが揃うことから「学生向けのMacBook」というイメージをあまり強く持ちすぎると、このモデルの本質と実力を見誤る。なぜなら、大人のMacユーザーの要求にも余裕で応えるほど、十分なパフォーマンスを備えるエントリーモデルだからだ。
開発における最大の壁は、圧倒的な低価格と上質な体験をいかに両立させるかという点にあった。これを突破させた原動力は、アップルが2020年の世界開発者会議(WWDC)で移行計画を発表し、同年11月に初めてプロダクトに搭載した独自設計の「Appleシリコン」の開発を軌道に乗せたことだ。
2020年にApple M1が登場して以来、アップルはMac向けのAppleシリコンの開発を重ねてきた。その経験の積み重ねが、ついにiPhoneやiPadで実績を持つAシリーズチップをMacBookに搭載し、快適に動作させられる領域にまで到達したといえる。
さらに、Appleシリコンのスケールメリットを活かすことで、AIインフラの拡大によって進むメモリ価格の高騰の影響を抑えつつ、最終製品の価格設定にも魅力を打ち出すことに成功した。



