働き方

2026.03.09 09:43

AI導入に意欲的な企業がPCで従業員の知的生産性を飛躍的に高める方法

AdobeStock

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ITチームが、ヘルプデスクのチケット管理や、長く込み入ったメールスレッドの確認といった単調でありふれた作業を、本人にとって意義のあるクリエイティブな仕事に置き換えることで、週に2日分の時間を取り戻せたら、何を成し遂げられるだろうか。さらに、そのとき組織全体にはどのような変革の可能性が生まれるだろうか。

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こうした問いに惹かれているのが、AMDのような企業の専門家たちだ。AMDは、Ryzen™ AI PROプロセッサーでAI PCを駆動する主要なチップメーカーである。AI PCとは、クラウドに依存せず、デバイス上のAI機能によって最先端のセキュリティとスピードを実現するパーソナルコンピューターのことだ。NPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)上でローカルに動作することで、PCベースのAIエージェントはクラウドベースのものに比べ、いくつかの利点をもたらす。

AMDのクライアント事業部門でシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるラフル・ティクー氏は、PCベースのAIが企業の運営とイノベーションをどう変え得るかについて、日々深く考えている。「私たちは本当に、オンデバイスのAIがあらゆるところに存在するのを見ることになる」とティクー氏は言う。「PCに統合されたNPUは、データセキュリティ、プライバシー、応答性、そしてインターネットに接続していなくてもアプリケーションを利用できる能力を提供するよう設計されている」

PCにより多くの機能を組み込むことで、ローカルAIは性能、制御、依存のバランスを変える。以下では、クラウドベースのAIの力と、オンデバイス処理がもたらす新たな利点を組み合わせ、AI PCがどのように新しい働き方への扉を開くのか、3つの観点から見ていく。

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高度化する脅威に対抗する、より強固なセキュリティ

PCベースのAIの大きな利点の1つは「制御」にある。AIワークロードがPCのNPU上で直接動作する場合、機密データをクラウドへ送信、保存、処理する必要がない。このローカル実行により、組織はコンプライアンスやプライバシー要件を満たしながら、応答性の高いAI体験を提供できる。

「日常生活でAIを使うとき、適切な判断をしてもらうために個人データを少し渡すことがある。しかし、そのデータをクラウドに共有されたくはない」とティクー氏は語る。

AMD Ryzenプロセッサーの上に重ねられたエンタープライズ向けプラットフォームであるAMD PROは、攻撃に対する組み込みの多層防御によって、エンタープライズレベルのセキュリティを提供する。AIワークロードがPC上でローカルに動作するため、AMD PROのセキュリティ保護は、ネットワーク接続や外部サービスに依存するのではなく、常に有効である。

セキュリティを損なうことなく、ノートPC上でAIの支援を活用できるとしたら、さまざまな業務機能はどのような恩恵を受けるだろうか。例えば、人事責任者が機密情報をクラウドにアップロードせずに候補者メモを分析したい場合や、法務チームが厳格なプライバシー基準を維持しながら長大な契約書を要約する必要がある場合などが考えられる。そして企業全体にとっては、こうしたデータ保護の強化が顧客の信頼を一層深め得る。


既存のワークフローに溶け込む、プロセスの効率化

AIが日々の業務の中心になるにつれ、その影響力は既存のワークフローにどれほど滑らかに組み込めるかに左右される。PCベースのAIは知性をユーザーの近くにもたらし、反復手順の排除、コンテキストスイッチ(作業の切り替え)の削減、断片的なタスクの一体化を助ける。これにより、時間、摩擦、精神的負荷を減らせる。

「すべてのユーザーには、それぞれのワークフロー、ニーズ、課題がある」とティクー氏は言う。「その多様性があるからこそ、価値を見いだすAIの機能やアプリケーションも大きく異なってくる」

例えば、プロジェクトマネージャーが扱う膨大な文書やデータソースを考えてみたい。要約はすでに職場のAI活用で一般的なユースケースだが、複数のレポート、メール、ツールを行き来するうちに、すぐ手に負えなくなりがちだ。ローカルAIがあれば、アプリ横断の要約によって、例えばそれらのばらばらな入力を、行動項目を統合した簡潔なプロジェクト要約へとまとめ上げられる。

しかも、チームに働き方の再学習を強いることなく実現できる。舞台裏では、AMD PROのエンタープライズ向け管理機能が、ITチームによるAI PCの大規模な展開とサポートを支え、AIによる機能をデバイス間で一貫して提供できるようにする。

既存の働き方へ巧みに統合し、クラウドリソースへの依存を減らすことで、ローカルAIは企業の技術コスト管理にも寄与し得るとティクー氏は指摘する。「エンタープライズのワークロードやアプリケーションをローカルで動かせるなら、クラウドのコンピュートやサブスクリプションのコストを節約できる」


ハイパーモバイルなユーザーに必要な柔軟性と自由

仕事は1つの場所で完結しない。従業員はオフィス、自宅、空港、顧客先を行き来し、接続環境が限られる、あるいは不安定な場面も少なくない。

AIをローカルで動作させることで、AI PCは「いつ」「どのように」働くかという点で、ユーザーに大きな柔軟性を与える。インターネット接続が不十分でもタスクが停滞せず、エグゼクティブがデスクにいるときも、移動中も、海外出張中も、インテリジェントな機能を利用できる。

AMDのプラットフォームアーキテクチャにより、システムはパフォーマンスと効率をリアルタイムにバランスさせ、ワークロードの要求に応じて適応する。ユーザーは、AIがどのように提供されるかではなく、成果に集中できる。一方で、AMD PROのエンタープライズ向け管理機能は、ITチームが場所をまたいでモバイルユーザーを支援し、デバイスがネットワークに出入りしても一貫性、更新、制御を維持できるようにする。「万人向けの一律ではない……動的で、パーソナライズされたパフォーマンスだ」とティクー氏は述べる。

この適応性により、より多くの働き手がAIの恩恵を受けられる。PCベースのAIがあれば、自分を開発者だと思っていないユーザーでも、AI搭載ツールで問題を解決でき、新しいシステムを学ぶことよりも目の前のタスクに集中できる。

「オンデバイスAIは自由への鍵だ」とティクー氏は言う。「縛り付けられるのではなくモバイルでいられる自由。機密データを共有しなくてよい自由……他者のサービスキューに依存しない自由……価値の低いタスクを終わらせる自由」


将来に備える基盤

AIにはつかむべき機会がある一方、長期的にどう投資するかを決める組織にとって重要な試金石でもある。今日、ツールや機能ははるかに短いサイクルで進化しており、純粋な性能と同じくらい「長く使えること」が重要になっている。

「私たちは、日々人間の可能性を引き出す急速な技術進化の世界にいる」とティクー氏は言う。「以前なら3〜5年以上かかっていたアプリケーションやソリューションが、はるかに速いペースで進化している。今では1〜2年ごとに大きな改善が見られる」

ティクー氏によれば、組織にはこの新しい現実に合わせて設計されたプラットフォームが必要であり、PCベースのAIは、ソフトウェア、モデル、ユーザーニーズが変化しても反復し続ける耐久性のある基盤を提供し得る。AMD PROで駆動するデバイスは、CPU、GPU、NPUにまたがる新しいAI機能を支えるよう設計されており、継続的な検証と継続的なソフトウェア更新を通じてデバイスのライフサイクルを延ばす。ハードウェアのリフレッシュだけに頼らないためだ。

最終的に、AIベースのPCはクラウドベースの「いとこ」と競合するのではなく、補完するよう設計されているとティクー氏は説明する。ITリーダーは、ローカルデバイスと集中型のクラウドリソースの間でワークロードをバランスさせることで、コスト管理、リスク低減、そしてAI要件の進化への適応を進められる。

ティクー氏はこの未来の構築に意欲を示す。一方で、取り組みを先延ばしにしすぎないよう注意も促す。「変化はいま起きており、企業が先導する機会もあれば、取り残される可能性もある」

AI PCが従業員を力づけ、組織をより賢くする方法について、詳細はこちら。

forbes.com 原文

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