働き方

2026.03.09 09:06

オフィス回帰は誰にでも必要か? よくあるタイプ別に考える

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すべての従業員がオフィスに戻るべきとは限らず、それを強制すれば最良の人材を失う代償を払うことになりかねない。

関係者全員にとっての最適な配置と最大の成果を見極めるために、従業員のさまざまな「タイプ」、すなわちアーキタイプ(典型的な人物像)に目を向ける価値がある。以下は、職場で私が観察してきた代表的なアーキタイプである。

自立型(The Independent)

リモートワークで本当に力を発揮する従業員がいる。「自立型」は、むしろオフィス回帰の方針に苦戦する可能性がある。彼らは自発的に動ける人材だ。社内政治や揉め事、ドラマがないほうが集中でき、実際それらを気が散る要因だと感じる。効率よく仕事ができる傾向があり、従来の9時から17時といった枠組みの中で働くことを時間の無駄だと捉えることもある。決まった時間枠がなくても生産性を出せる。

私もその一人である。リモートワークが一般的になる(あるいは、より必須に近いものになる)ずっと前から、とりわけ移動が多かったこともあり、自宅のオフィスから、あるいは世界のどこからでも働ける仕組みを整える必要性を痛感していた。

オフィス回帰のガイドラインを策定する際、より多くの企業が評価すべき点だと考える。対面のチームを必要としない従業員がいる場合、あるいは現時点でチームがすでにオフィス外の拠点に分散している場合、その従業員についてはリモート、またはハイブリッドの状態を維持することを検討する価値がある。

ただし、誰もがこのように動けるわけではない。ほかの職場アーキタイプもいくつか見ていこう。

貢献型(The Contributor)

明らかな自走型の従業員がいる。与えられたタスクを終えると、ぼんやり立ち尽くしたり、次に何をすべきか指示を待ったりするのではなく、必要なことを自ら見つけられる。仕事の大小を問わない。忙しくしていたい、職場のために貢献したいという意欲がある。

これが、役割と完全に整合した状態の「貢献型」である。承認欲求のためでも、燃え尽きながら無理をしているからでもなく、純粋に貢献したいから貢献する。仕事そのものの中に自分の価値を見出す。物事を前に進め続けることに誇りを持つ。チーム、ミッション、会社という大義を支えることを楽しむ。尽きないエネルギーがあるように見えるが、それでも燃え尽きには注意が必要だ。

一方で、逆の動きをするメンバーもいる。貢献型が役割と整合していない場合、目の前のタスクは有能にこなせる。しかし終えると、上司が「次の指示が必要だ」と気づくまで、座っていたり、インターネットを眺めたりして過ごす。

彼らは有能である(スキルの問題ではない)が、主体的に動いたり変化をつくったりできるという発想が持てず、停滞している。オーナーシップや裁量が感じられないため、求められたことだけを行い、それ以上はしない。

見習い型(The Apprentice)

注意して見るべき存在がいる。最近入社した人で、役割に馴染むまでに本来より時間がかかっているケースだ。上司など別の誰かが穴を埋め続け、理解が深まるのを待ったり、本人が自分で主導権を握るのを待ったりしていないだろうか。

セーフティネットが長すぎると気づくのはいつか。あるいは、気づけているだろうか。代わりに、長年在籍していながら同じ質問を繰り返し、ずっと前に理解しているべきタスクの確認を続ける従業員になってしまうこともある。彼らは個人としての責任を避け、いつ解雇されるかわからない不安から、他者のせいにしたがる場合がある。

これが「見習い型」である。実際には進化も成長もせず、持てる力を発揮する段階に至らない。会社で何年過ごしても、見習いモードのままにとどまる。

後見型(The Guardian)

多くの場合、見習い型の成功を願う人物がいる。そこで登場するのが「後見型」だ。支援、助言を与え、質問に答えるために追加の時間も割く。彼らが長期雇用の従業員になって初めて、見習い型が注意散漫の要因になり得ること、そしていずれ質問の答えを自分で持つべきだということに気づき、苛立ちを感じる場合がある。

支援する立場の上司は、罪悪感を抱くことが多い。与えすぎてしまい、従業員が自力で成功するか失敗するかの機会を奪ってしまったのではないか。支援を引けば、実はその従業員がいまのポジションに見合っていないことが露呈してしまうのではないか。もっと早く兆候に気づき、その人を手放して、職務により適したスキルを持つ人材を採用すべきだったのではないか。

彼らは優れた後見型であるが、結果として有益ではない形で関わってしまうことがある。よりよい結果は、次のように行動できたときに得られる。明確な期待値を設定する、救済せずに支援する、自分の判断を信じる、思いやりをもって境界線を保つ、そして人が自力で成功するか失敗するかを受け止める。

最終的に、有効な後見型とは、どのマネジャーもチームに欲しがる従業員――オーナーシップを持ち、問題を解決し、業務を進めるために常時の手取り足取りを必要としない人材――を育てる監督者である。

整合した意思決定を行う

ここでは職場のアーキタイプをいくつか取り上げただけである。雇用主、管理職、チームリーダーにとっての課題は、これらを見極め、関係者が支えられ、成功できる環境をつくることだ。それがリモートであれ、オフィスであれ、その中間であれ同じである。

一律のオフィス回帰方針を実施・義務化する前に、まず評価から始めたい。チームがどのように成果を出しているかを率直に見つめることだ。私たちの事業である船舶修理では、多くの従業員が現場にいる必要がある。リモートでは成り立たない仕事である。しかし、すべての会社のすべての役割がそうではない。どの役割が対面を必要とし、どの役割がそうでないのかを見極める価値がある。

考えてみてほしい。監督なしで成果を出しているのは誰か。軌道を外さないために構造と説明責任が必要なのは誰か。正式な評価である必要はない。チームを見渡し、建物にいるかどうかにかかわらず、見えていることを正直に受け止めるだけでもよい。

率直に会話することだ。まだ把握できていないなら、従業員が最も力を発揮できる働き方を聞き出す。正直に話せる余地を与えれば、想像以上の答えが返ってくるかもしれない。

決める前に、こう自問したい。その役割は本当に物理的な出社を必要としているのか、それとも単に「これまでそうしてきた」だけなのか。この従業員は成果を出しているのか、それとも可視性でパフォーマンスを測っていないか。そして、おそらく最も重要なのは、働き方に合わない方針のせいでこの人を失うことが会社にとってどれほどのコストになるのか。さらに、物理的にはそこにいても、実質的にはそこにいない状態が、すでにどれほどのコストになっているのか。

本当の問いは、人々がどこで働くかではない。彼らが最も力を発揮できる働き方を理解し、その環境で成長できるように整えることである。

forbes.com 原文

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