AIがアナリティクスチームを導き、戦略立案を効率化し、クリエイティブ制作を加速するなど、エージェンシーの各機能に統合されるなか、リーダーたちは新卒・若手に「人間ならでは」のスキルを求めている。AIツールがデータを分析し、ワークフローを自動化し、ドラフトを生成できる時代において、エージェンシーが採用で重視するのは、テクノロジーでは容易に代替できない能力である。
ここでは、Forbes Agency Councilのメンバー14人が、AI主導の環境で活躍できる新卒・若手社員を採用する際に重視する資質やスキル、そしてその理由を語る。以下に挙げる特性を備えた候補者は、エージェンシーに独自の価値をもたらし、既存チームを強化し、長期的な成長に貢献する。
1. 戦略的思考
AIはエージェンシーの定型業務を処理するうえで非常に有用だ。しかし現時点では、AIは個別のタスク実行には優れているものの、複雑なエージェンシー業務の運営には依然として人間の介入が必要である。新卒・若手には、複雑なキャンペーン全体を見渡して戦略的に考える力が求められる。もしタスクレベルでしか考えられないなら、AIに置き換えられるリスクがある。 - Mike Maynard(Napier Partnership Limited)
2. カリスマ性
私たちが重視する資質の1つがカリスマ性だ。AIが再現するのは難しいが、顧客とのコミュニケーションでは不可欠である。好奇心があり、関心をもって関わり、自然体で人とつながれる人は、単なる実行を超えた価値をもたらす。定型業務が自動化されるほど、私たちは手厚いホスピタリティのある体験を提供し、どんなツールにもできない形でサービスの「人間的な側面」を体現できる新卒・若手のメンバーを求める。 - Pierce Kafka(Kafka Media Group)
3. AIマネジメント力
AIスキルに関しては、AIに使われるのではなく、AIを使いこなせる人材を採用している。新卒・若手社員は、AIを時間短縮の近道としてではなく、生産性向上のツールとして扱うべきだ。私たちが必要としているのは、戦略を指示し、その実行にAIを活用できる人材であり、AIが出力したものを鵜呑みにする人材ではない。主導権を握っていなければ、価値を生み出しているとは言えない。 - Uri Samet(Buzz Dealer)
4. 問題解決力
私は技術スキルよりも、好奇心と問題解決力を重視する。AIは定型業務をこなせるが、より良い問いを立てたり、ビジネス全体をまたいで点と点をつないだりはできない。好奇心があり、コーチングを受け入れ、なぜ物事が機能するのかを理解しようとする意欲のある新卒・若手は、チームにもたらす長期的価値が最も大きい。 - Solomon Thimothy(OneIMS)
5. 明確なコミュニケーション
私はコミュニケーションの明瞭さを基準に採用する。顧客の曖昧な言葉を的確なブリーフに落とし込み、意思決定を文書化し、リスクを早期に可視化できる新卒・若手は、AIが雑務をこなしている間もプロジェクトを軌道に乗せておける。協働を円滑にし、手戻りを減らし、思考プロセスを示して出荷前に確かなQAを行うことで信頼を築く。さらに、いつエスカレーションすべきかも理解している。 - Vaibhav Kakkar(Digital Web Solutions)
6. 知識の応用
好奇心のある人は良い質問をする。しかし、真に価値を加える人はその先へ進む。答えを学び、それを適用し、さらに発展させる。AIは定型業務を担う。際立つのは、自分が貢献できる領域を広げ続ける人だ。新しい知識を学び、行動に移す意欲こそ、私が採用で重視する点である。 - Meeky Hwang(Ndevr, Inc)
7. 責任感
私たちは、的確な質問をし、データがどこから来てどう使われるのかを理解しようとし、アウトプットだけでなく成果に対して責任を感じる新卒・若手を重視する。AIが定型業務を担うほど、人間の判断力、批判的思考、そして影響に対する責任感がこれまで以上に重要になる。 - Paula Chiocchi(Outward Media, Inc.)
8. ストーリーテリングの判断力
AIが実行の多くを担うようになるにつれ、私はストーリーテリングの判断力、すなわち批判的に考え、より良い問いを立て、人間の機微を理解する力を重視する。ツールはアウトプットを生成できるが、センス、共感、文脈を置き換えることはできない。アイデアを現実の人々につなげられる新卒・若手は、長期的価値を最ももたらす。 - Sun Yi(Night Owls)
9. 批判的思考と適応力
私が新卒・若手に求める最も重要な資質は、批判的思考力と適応力である。AIを使うツールは時間とともに向上していく一方で、アプリケーションやプロジェクトが何を達成しようとしているのかについて適切な問いを立てる力は、常に持続的なインパクトをもたらす。実際の場面で戦略的に考え、適切な判断を下す力も同様だ。 - Gabriel Shaoolian(Digital Silk)
10. 共感を伴う人間的なつながり
私たちは、批判的に考え、共感をもってコミュニケーションでき、顧客やチームとうまく協働できる人材を重視する。真の価値が残るのは、その「人間の層」である。AIは分析、スピード、パターン認識を担える。しかし、きちんと耳を傾け、適切なフォローアップ質問をし、複雑なアイデアを信頼につながる形で説明する力は再現できない。人は今も、人と話したいのだ。 - Jade Bartholomew(Sierra Six Media Limited)
11. 当事者意識
私たちは当事者意識を重視する。タスクではなく成果に責任を持つ新卒・若手は、すぐに頭角を現す。AIは実行し、提案できるが、何かが間違っている、未完成である、不明瞭であることを気にかけることはできない。ダブルチェックをし、「なぜ」を問い、最終結果に責任を感じる人は、自動化では代替できない持続的な価値をもたらす。 - Robert Burko(Elite Digital Inc.)
12. 勇気ある判断力と好奇心
私は勇気ある判断力と好奇心を基準に採用する。何が重要かを決める勇気、そして学び続け発見し続ける好奇心だ。どちらも、その過程で失敗を受け入れる心構えが必要である。AIはバリューチェーン全体にわたって支援できるが、まだ黎明期であり、常に変化している。だからこそ、特定のツールやタスクに依存してはならない。プロセスと実験に集中すること。真に持続する価値はそこから築かれる。 - Lars Voedisch(PRecious Communications)
13. クリエイティブな才能とセンス
私はクリエイティブな才能、特に批判的に考え、より良い問いを立てる力を重視する。AIが実行を担うようになるほど、私たちは好奇心、センス、判断力を基準に採用する。そうした人間のスキルがアイデアを形づくり、機微を見抜き、オートメーションでは再現できない形で仕事を現実の人々につなげる。 - Goran Paun(ArtVersion)
14. 戦略的直感
私は戦略的直感を重視して採用している。文化、メディア、ビジネス全体にわたる新たな兆候を、それがトレンドとして定着する前に察知する能力だ。統合コミュニケーションモデルにおいて、私たちは本能的に「なぜ?」と問える人材を評価する。実行は教えられるが、直感、好奇心、文化的感度こそが、メッセージを意味に変え、意味をモメンタムに変える。 - Amy Packard Berry(Sparkpr)



