ブロックが従業員を4割削減など、AIへの移行が人員削減を加速
CMEのフェドウォッチ(FedWatch)によると、トレーダーは現在、6月のFRB利下げの確率を50%近くと見込んでいる。
米国の雇用の予想外の減少は、クラウドコンピューティング大手のオラクルが、決済企業のブロックに続いて人員削減に踏み切ったこととも重なる。オラクルは、AIデータセンターのハイパースケーラーへの移行を理由に挙げており、アマゾンもレイオフを発表した。
ブロックの最高経営責任者ジャック・ドーシーによると、AIが同社人員の40%削減を促す原動力だという。株主宛て書簡で「私たちが構築しているツールを使えば、はるかに小さなチームでも、より多くを、より良く実行できる。そして知的ツールの能力は毎週のように加速度的に高まっている」と記した。さらに、ブロックの事業は堅調であり、今回の削減は緊縮策ではないとも述べた。
「2月の雇用統計は、昨年からの労働市場の弱体化傾向が再開したことを示している」と、Hirtle Callaghanの最高投資責任者ブラッド・コンガーはCNBCの報道でコメントした。「ブロックが従業員の40%を解雇する決定は、同社に限った問題ではなく、経済全体における雇用の肥大化(ジョブ・ブロート)の兆候だ。AIが直接雇用を奪っているというよりも、企業が生き残りと競争力強化のために、人員削減によって浮いたコストをAIへの投資資金に充てているのが実態だ」。「雇用の肥大化(ジョブ・ブロート)」は、企業本来の業務や業務効率に対して、従業員数や組織の規模が不必要に膨れ上がっている状態を指す。
「これは最初のAIカットだ。そして衝撃波を送ることになる」と、元コインベース最高技術責任者で『Network State』の著者でもあるバラジ・スリニヴァサンはXに投稿した。
暗号資産トレーダーのアーサー・ヘイズは先月、2008年を上回るAI金融危機がビットコイン価格を史上最高値へと押し上げ、政府が景気を動かし続けるために現金の支給に奔走することになると予測した。
「このAI金融危機は紙幣増刷のマシンを再起動させる」と、ビットコインおよび暗号資産デリバティブの先駆者ビットメックスの共同創業者で、現在はマエルストロム・ファミリーオフィスを運営するヘイズはブログ投稿で記した。2023年の米国地銀危機が、わずか2週間で3行を「破壊」したことを引き合いに出した。
「今回は、危機の起点がAIの止めようのない性質にあるため、はるかに深刻になる。市場はその物語を信じ、恐怖している」。
ヘイズはまた、米国・イスラエルによるイラン攻撃がFRBによる追加のマネープリント(通貨の供給量の増加)につながり、ビットコイン価格を押し上げると予測している。
ヘイズは、今後数カ月でビットコイン価格が急騰するとみており、2026年3月までに20万ドルというビットコイン価格予測を示した。さらにその後、トランプ政権が11月の中間選挙に向けて景気を刺激しようとする中、今年後半にはビットコイン価格が50万ドルを超える可能性があるとも述べた。


