アジア

2026.03.06 09:56

中国の石炭火力新設、2007年以来の高水準を記録

AdobeStock

AdobeStock

中国がここ数年、石炭火力と再生可能エネルギーの設備容量を並行して拡大してきたことはよく知られている。多くの観測者は、おそらく移行期を経たのちにグリーンエネルギーが最終的に優勢になると予想していただろう。だが、Global Coal Plant Trackerが公表した2025年の数値は、中国の電源構成が向かう方向について、異なる姿を描き出している。

advertisement

昨年、中国は送電網から廃止した分を差し引いても、約70GWの石炭火力発電設備を新たに導入した。この水準に達したのは2007年以来である。2018年、2020〜2022年、そして2024年はいずれも、石炭火力の純増は30GW未満にとどまっていた。

石炭不足、干ばつ、新型コロナによる需要変動が重なって2021年と2022年に発生した停電は、中国が「信頼性の高い電源」とみなされるこの技術への投資を再び決めた理由として挙げられている。その判断はいま、完成した石炭火力発電所として顕在化している。しかし中国は極めて大量の設備を系統に投入しており、石炭は補完的役割を担うという中国指導部の主張があるにもかかわらず、専門家は将来の再生可能エネルギー開発が影響を受けることを懸念している

中国のエネルギー価格政策も、設備容量とは別に不足を助長する要因である。市場は規制緩和の対象となっておらず、エネルギー価格は固定されているため、供給者はコストが上昇しても価格を引き上げられない。これが、困難に直面する局面で生産を維持する意欲をそぐ要因になっている。

advertisement

再生可能エネルギーの転換点か?

石炭火力の設備容量が増えているにもかかわらず、中国の発電に占めるこの化石燃料の割合は年々低下しており、2024年時点で58%と依然として高い水準にある。2024年の水力発電の比率は13%超だったが、同国を襲う深刻な干ばつにより低下している。同時に、風力や太陽光などの再生可能エネルギーは急速に拡大しているものの、年間発電量に占める割合はまだ20%に達していない。重要な気候目標を達成するには、中国は減速するのではなく、進捗を維持しなければならない。まして後退は許されない。

すでに稼働し始めたのは石炭火力発電所だけではない。中国にはさらに多くのプロジェクトが控えている。追加データによれば、中国では今年1月時点で、建設中、許可済み、許可前、発表済みの石炭火力発電設備が合計で驚異的な500GWに達する。中止率は高いものの、中国の石炭熱は、利用可能な石炭火力設備容量を毎年継続的に押し上げてきた。Global Energy Monitorのクリスティン・シアラーはAP通信に対し、中国が2025年だけで稼働させた石炭火力設備容量は、新設石炭火力の建設で2位のインドが過去10年に稼働させた量を上回ると述べた。

許認可手続き中または建設中の石炭火力設備容量に関して、中国は2位のインドを大きく引き離している。前者は時間の経過とともに許認可と建設を増やしてきた一方、後者は最近、より多くのプロジェクトを発表し認可したものの、着工は少ない。石炭火力発電所の建設を増やしている国にはロシアとカザフスタンがあり、バングラデシュとベトナムでは活動の減少が見られた。

(Forbes.com 原文)

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事