恩恵を受けるエネルギー関連企業
世界の石油の約20%が通過するホルムズ海峡で航行が制限されたことを受け、石油・ガス価格が上昇している。こうした価格高騰は石油会社にとっておおむね追い風だ。エクソン・モービル、シェブロン、オクシデンタル・ペトロリアムなどの米石油大手の株価は攻撃直後に急騰した。ただし、その後は紛争の先行きや業界への影響に対する不透明感から、不安定な動きを見せている。
バーンズはインサイダーに対し、タロス・エナジーのような中小型の石油会社も原油価格の高騰と紛争から利益を得る好位置にいると述べた。
原油高は石油の生産者に即座に利益をもたらすが、紛争が持続すれば再生可能エネルギーを手がける企業にも恩恵が及ぶとアナリストは予測する。エネルギー価格高騰の負担を軽減し、石油・ガスのボラティリティを避けるために、人々が太陽光や風力といった代替案を求める可能性があるからだ。投資銀行レイモンド・ジェームズでマネージング・ディレクターを務めるパベル・モルチャノフはE&Eニュースに対し、「再エネは化石燃料の輸入と比較して、根本的にコモディティリスクが低い。そのメリットが意識されれば、業界の株価を押し上げる可能性がある」と語った。
物流企業は明暗が分かれる
ブルームバーグによれば、FedEx、UPS、DHLといった物流大手は、紛争が長期化すれば打撃を受ける可能性がある。原油高に加え、中東の領空封鎖による輸送時間の長期化が燃料価格を押し上げる恐れがあり、株価にもそれが反映されている。
一方で、海運コンテナを管理する企業は輸送上のトラブルから利益を得る可能性がある。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、現在、船舶は混雑するスエズ運河やホルムズ海峡を避けた航路を選択しており、輸送距離が伸びることで企業はより高い運賃を請求できる。その結果、デンマーク海運大手のマースクやドイツのハパックロイドの株価は上昇した。
ただし、これらの企業も紛争による事業や資産の損失リスクを抱えている。AFP通信によれば、マースクなどは安全上の懸念から中東の港での操業を停止しており、近隣の船舶が攻撃を受けたことを受けて現地のオフィスを閉鎖し、船舶に「避難」を促している。


