北米

2026.03.06 12:30

中東情勢の影響で米ガソリン価格が3.25ドルを突破、高騰続く

Harald Tittel/picture alliance via Getty Images

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米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始して以来、米国のガソリン価格は数日間で28セント以上急騰した。米国時間3月5日時点ではさらに1ガロンあたり6セント上昇しており、今後もさらなる値上がりが予想される。イラン攻撃が長引けば、価格がどこまで高騰するかを正確に予測する術はない。

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専門家らは、今週ガソリン価格が最終的にどこまで上昇するかを判断するのは時期尚早だとしている。しかし、アメリカ自動車協会(AAA)によれば、5日時点の全米ガソリン平均価格は1ガロンあたり3.25ドルを突破し、すでに1週間前と比較して28セント以上上昇している。

ガスバディの石油分析責任者パトリック・デ・ハーンは5日、ディーゼル燃料の全米平均価格が1ガロンあたり4.12ドルに達し、2023年12月以来の高値となったことを明らかにした。

イランへの攻撃に起因する中東の石油・ガス生産の中断や停止を受け、卸売業者が価格を引き上げていることから、ガソリン価格は今後も着実に上昇し続ける可能性が高い。

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原油価格が最後に1バレル100ドルに達したのは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻後

国際的な原油指標である北海ブレント先物は3日、1バレルあたり約84ドルまで急騰し、2014年7月以来の高値を記録した。その後、5日現在では83ドル付近で推移している。複数の石油アナリストは、中東情勢が泥沼化すれば、原油価格は1バレルあたり100ドル以上で取引される可能性もあると指摘している。

原油価格が最後に100ドルに達したのは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻後のことだった。同年6月までに米国のガソリン小売価格は、1ガロンあたり5.016ドルの過去最高値を記録している。

米原油指標のWTI先物も3日に6%以上急騰して1バレルあたり76ドルを付けた。その後、4日には74ドルに下落したが、5日には再び77ドルまで上昇している。ガルフ・オイルのアドバイザーも務めるアナリストのトム・クローザはCNNに対し、今週のガソリン小売価格は1日あたり5セントから10セント上昇するとの見通しを語った。

イランの原油生産量は世界の5%未満と推定されているが、同国は世界の石油の20%以上が通過するホルムズ海峡に対して多大な影響力を持っている。イランはすでに海峡内のいくつかの船舶を攻撃しており、通行は停滞している。イランがこの海峡を完全に封鎖することは不可能だが、攻撃行為の活発化により船舶運航会社や保険会社が業務を停止する恐れがあり、すでに一部の企業は停止に踏み切っている。

サウジアラビアのラス・タヌラ製油所では、イランのドローン2機から落下した破片による火災の影響で、2日に生産が停止した。また、カタールエナジーも同日、施設の1つがイランの攻撃を受けたことを受けて生産を停止した。加えて、イラク最大の油田であるルマイラ油田でも3日に生産が停止したと報道された。

ホルムズ海峡の封鎖が長期間続く場合や、イランが近隣の湾岸諸国の石油インフラを標的にし続ける場合、原油価格はさらに跳ね上がる可能性がある。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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