リーダーシップ

2026.03.05 13:53

AI人材の争奪戦が過熱する中、同等に求められる「もうひとつのスキル」

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AIが仕事を奪うという懸念は大きいかもしれないが、少なくとも現時点では、AIは多くの仕事を生み出している。全体として、4社に3社があらゆるカテゴリーでスキル不足を経験しており、その多くはAIスキル需要によるものだ。

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AIスキル不足が世界規模であることは、さほど驚くべきことではない。だがそれと並行して、AIを活用する組織を前進させるために必要なリーダーシップや人間的スキルへの需要が、これまで以上に尽きることなく高まっている。人間のリーダーシップスキルがなければ、魅力的なAIアプリやエージェントも、たとえ正しく作られていたとしても、ただそこにあるだけで何の役にも立たないだろう。

ManpowerGroupが41カ国の雇用主3万9063社を対象に実施した最新の調査によると、72%が人材確保に困難を感じていると回答した。昨年の74%からはわずかに低下したにすぎない。

望まれる資質の上位は依然としてヒューマンスキルである。具体的には、コミュニケーション、協働、チームワークで、39%が求めている。さらに需要が高いスキルとして、プロ意識と勤労倫理(36%)、適応力と学ぶ意欲(34%)が挙げられる。

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技術面では、今回初めてAIスキルが他のすべてを上回り、雇用主が世界的に最も見つけにくいスキルとなった。調査によれば、従来のエンジニアリングやIT能力を追い越した格好だ。調査の著者らは、AI能力をめぐる競争は「熾烈」だと指摘している。

最も見つけにくいスキルには、AIモデルおよびアプリケーション開発(20%)、AIリテラシー(19%)、エンジニアリング(19%)が含まれる。ほかに、セールスとマーケティング(18%)、製造・生産も挙げられた。

ピープルスキルとAIスキルへの需要は、相互に欠かせないため収れんしつつある。どちらか一方だけでは有意義な進展をもたらせないからだ。言い換えれば、テクノロジーに精通したルネサンス型のマネジャーやプロフェッショナルへの需要である。AIやその他の技術を活用して継続的にイノベーションを前進させるべく、人を採用し、動機づけ、鼓舞できる存在だ。そして重要なのは、自社のビジネスに適したモデルやアプリケーションを理解していることである。

「エージェント型AIは、単に導入すべき新しいツールではない。人間とAIエージェントが協働する新しいパラダイムをもたらす」と、マッキンゼーのサンドラ・ダースは最近の論考で述べている。「価値創出は、技術的な高度さだけに左右されることは少なくなり、人々がこうしたシステムを信頼し、採用し、効果的に協働できるかどうかに、より依存するようになる」。言い換えれば、リーダーシップだ。

ダースは、AIエージェントが「分析、管理、調整の業務」を担うようになることを認めている。つまり、「最も重要となる、人間ならではの貢献を見極め、育てること」に注力すべきだということだ。彼女はこれらのスキルを「判断力、共感、意思決定、システム思考――いずれも、人間が機械と競合するのではなく補完する領域」として挙げている。

このスキルの融合は、「あらゆるレベルでのリスキリング/アップスキリングに投資し、実験を促し、従業員が変革の担い手として行動できるように権限を与えることで」加速させる必要があると、ダースは述べる。「システムを押し付けられるのではなく、エージェントの使い方を形作るプロセスに関与するようになると、導入ははるかに進みやすい」。

Manpowerの調査では、雇用主の91%がこうした戦略の組み合わせを展開している。主要なアプローチはアップスキリングまたはリスキリングで、27%が挙げた。

AIから優位性を引き出すことは「人のプロセス」だと、ダースは言う。「AIエージェントは次世代の労働力の柱になるかもしれないが、未来を築くのは、人を中心に仕事、リーダーシップ、学びを再設計する組織である」。

forbes.com 原文

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