強力なユーザー数の増加で、ネットフリックス株は前年比75%の株価上昇を達成した。しかし、投資家らの目はその事業内容のさらに細部に注がれていることが分かった。
10月14日、ネットフリックスは米国での会員数の伸びが予測を下回ったことを発表。株価は急落した。米国外での会員数の伸びは予想を上まっていた。
ネットフリックスの会員数は今期362万人増加し、世界で6917万人に達した。7月に同社は355万人の会員増を見込んでおり、目標会員数は6910万人だった。同社はさらに、次の第4四半期で515万人の増加を見込んでおり、これは前年同期の433万人を上回る。
会員数増の達成にも関わらず、ネットフリックスの株価は立会時間後に下落。時間外取引で15%急落し、93.55ドルになった。同株は水曜日の通常取引を110.23ドルで終了し、前年比で75%の上昇を達成していた(同社は7月に1株を7株に分割している)。
株価急落の原因は米国での会員数増加が期待を下回ったためだと見られる。同社は米国で115万人の会員増を見込んでいたが、実際は88万人だった。しかし、米国外では274万人の伸びを記録しており、全体で見れば会員数は増加している。同社の米国外の会員数は2599万人に達し、これは全会員数の37%を突破している。
株主向けの文章の中でCEOのリード・ヘイスティングスらは、今期の決算が予想を下回ったことを認め、会員数伸び悩みの原因の一部は、新型クレジットカード決済のEMVの導入により、把握できない会員が増えたことにあると説明した。また、明るい材料としては、同社のユーザー成長率は昨年同期を上回っていると付け加えた。
ネットフリックスは先週、米国といくつかの国で値上げを実施した。2スクリーン対応のHDプランは1ドル値上げされ、現在9.99ドルで提供している。
ウォール・ストリートのアナリストらは今期、同社の一株辺り利益を8セントと予測していたが、今四半期の一株あたり利益は7セントに終わった(ネットフリックスの自社予測では6セントだった)。売上高も17億5千ドル(約2078億円)のアナリスト予測に対し、実績は12億8000ドル(約1520億円)に終わった。