ヘルスケア

2026.03.06 11:00

超加工食品はなぜこんなにおいしいのか? なぜ体に悪いのか?

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医学誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・メディシン(AJM)」に掲載された論文によると、高度に加工された食品を多く摂取する人は心血管疾患の発症リスクが約47%高まることが判明した。この研究には約4700人が参加した。

心血管疾患とは、心臓と血管に影響を与えるさまざまな病態に起因する一連の疾患を指す。これには高血圧や高コレステロール、糖尿病などが含まれる。これらの病状の多くは、食事、運動など生活習慣の改善や薬物療法、頻繁なスクリーニングなどの予防措置を含む介入を通じて慢性的に管理される。病状を放置すると、心不全や心筋梗塞(一般に「心臓発作」として知られる)、長期にわたるメタボリックシンドローム、肝不全や腎不全、死亡率に重大な影響を及ぼす慢性的な健康被害など、壊滅的な結果を招く恐れがある。

超加工食品は近年、世界的な疾病率の増加と健康状態の悪化の主な原因であると考えられるようになってきている。これらの食品には保存性を高め、賞味期限を延ばし、よりおいしく魅力的に見せるために添加物や加工品が大量に含まれていることが多い。例えば、「すぐに食べられる」「調理が簡単」などと宣伝される既製食品の多くは、忙しい生活を送る消費者を対象に販売されている。多くの場合、即席食品は半調理済みで保存安定剤が添加されており、脂肪、炭水化物、ナトリウムを含むため、製造後数週間~数カ月経ってもおいしく食べられる。

医学誌「細胞代謝」に掲載された論文によると、超加工食品は高カロリー摂取につながり、人々がこうした加工食品を求める傾向が強まっているだけでなく、一度に摂取する量も増加していることが分かった。特に個人の1日の総エネルギー消費量を超える高カロリー摂取は、高脂血症や体重増加、代謝性疾患を通じて健康状態を著しく悪化させる可能性がある。さらに、この研究では「未加工食品と超加工食品の摂取では、全身性炎症と酸化ストレスのマーカーに変化が生じた」ことも示された。これらはいずれも細胞の代謝回転率の上昇、全身の機能低下や老化と関連している。その他の散発的な影響としては、善玉コレステロール(HDL)と比較して悪玉コレステロール(LDL)が著しく増加したほか、エネルギー代謝の低下や精子形成の減少、精子運動性の障害につながるホルモン変化が確認された。

だが、こうした悪影響があるにもかかわらず、超加工食品がこれほどまでに普及している現状を考えると、通常の食事から完全に排除することは現実的ではないかもしれない。超加工食品に加え、ファストフードの消費も世界的に大きく増加している。実際、米国では成人の3分の1近くが毎日ファストフードを消費している。したがって、食事に関する推奨事項は健康を考慮する必要があるが、同時に消費者が求める実用性と好みも視野に入れなければならない。

消費者は超加工食品の摂取を制限しつつ、可能な限り新鮮な食材を使った料理を増やすことを目指そう。米厚生省が示すように、食事はタンパク質、全粒穀物、野菜、乳製品が豊富な食品を中心にし、添加糖類を制限すべきだ。特定の食品群を一度に完全に排除しようとする急激な試みよりも、ゆっくりとした変化こそが長期的には持続可能であることが最終的に証明されるだろう。

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「超加工食品」を100g食べるごとに病気リスクが増加、今すぐやめたい食品はコレ

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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