ピート・ヘグセス米国防長官は4日、米軍の潜水艦が国際海域でイラン軍の艦艇を魚雷で撃沈したことを認めた。これに先立ち、スリランカ海軍が自国沖で重傷を負ったイラン人乗組員32人を救助したと発表していた。米軍が魚雷攻撃で軍艦を撃沈したのは、第2次世界大戦以来初めてという。
ヘグセス長官は撃沈したイラン艦艇の名称をただちに明らかにしなかったが、スリランカ当局が複数の報道機関に説明したところによると、イラン海軍の駆逐艦「デナ」(乗組員約180人)からの救難信号を受信した後、スリランカ海軍が32人の乗組員を救助したという。

ヘグセスは記者会見で、米国はイラン攻撃開始から5日間で「勝利を収めている」と主張。イランの空・水域は米軍が支配しており、イラン空軍と海軍を破壊していると述べた。一方で、イランには依然として「ミサイルの発射能力がいくらかある」とし、「民間人を狙った自爆型ドローン攻撃」も可能だとの見方を示した。
対イラン戦争、終結時期は「トランプ大統領が最終決定」
記者会見でヘグセスは、米国とイスラエルの攻撃をイランは「持ち堪えられない」と主張した。ドナルド・トランプ米大統領は当初、対イラン軍事作戦は4~5週間続くとの見通しを示していたが、ヘグセスは今回の紛争の「トーンとテンポ」を決めるのは米国であり、いつ終結させるかはトランプ大統領が最終決定を下すだろうと述べた。
「本件に関してわれわれに課せられた唯一の制限は、トランプ大統領が米国民のために特定の効果を達成したいという願望だけだ」とヘグセスは説明。「だからこそ、われわれは明確なことを口にしない。4週間と言うこともできるが、6週間かもしれないし、8週間かもしれないし、3週間かもしれない」とし、これまでに「数千」ものイランのドローンを迎撃したと戦果を誇示した。
米軍制服組トップのダン・ケイン統合参謀本部議長(空軍大将)は、攻撃開始後のイランの弾道ミサイルとドローンの発射率はそれぞれ86%と73%減少したと説明した。しかし、ヘグセスは、今後もミサイルやドローンの攻撃はある程度続く可能性があるとした上で、「われわれは可能な限りの対UAS(無人航空機システム=ドローン)システムを、費用も能力も惜しまずに推進してきた。前にも言ったが、これは全てを止めるという意味ではない」と語った。
ロイター通信は英海事リスク管理会社バンガードの情報として、マルタ船籍のコンテナ船が4日、ホルムズ海峡を航行中に正体不明の発射体により被弾したと報じた。コンテナ船の乗組員は船を放棄したという。イラン革命防衛隊は2日にホルムズ海峡を封鎖したと主張し、通過する船舶を攻撃すると警告していた。ホルムズ海峡を通る貿易が完全にストップすれば、石油価格の高騰を招く恐れがある。



