北米

2026.03.05 09:00

トランプの対イラン戦争、既に戦費10億ドル突破か 米経済損失33兆円規模の恐れ

米軍の対イラン軍事行動「エピック・フューリー作戦」で2026年2月28日、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦スプルーアンスから発射されるトマホーク巡航ミサイル。米海軍提供写真(NAVCENT Public Affairs, Public domain, via Wikimedia Commons)

米軍の対イラン軍事行動「エピック・フューリー作戦」で2026年2月28日、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦スプルーアンスから発射されるトマホーク巡航ミサイル。米海軍提供写真(NAVCENT Public Affairs, Public domain, via Wikimedia Commons)

ドナルド・トランプ米大統領が踏み切った対イラン軍事攻撃は、既に概算で10億ドル(約1570億円)を超える負担を米国の納税者に強いている可能性が高い。開戦からの数日間に失われた戦闘機だけで数億ドルの損失が出ている。戦争が長引けば、戦費は1000億ドル(約15兆7000億円)近くに達する可能性もある。

米軍は米東部時間2月28日未明、トランプ大統領が命じた対イラン軍事作戦を開始した。イラン・イスラエル間の緊張が1カ月以上にわたり高まった末の攻撃開始だった。

米中央軍(CENTCOM)は3月2日、F15E戦闘機「ストライクイーグル」3機がクウェート軍の誤射により撃墜されたことを認めた。失われた戦力の補充にかかる費用は1機あたり推定9000万ドル(約140億円)以上とみられ、合わせて3億ドル近い損失を出したことになる。

また、元米国防総省予算担当官で米シンクタンクのアメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)上級研究員のエレイン・マカスカーが米紙ウォール・ストリート・ジャーナルに語ったところによれば、攻撃開始前の段階で、米軍は中東への兵員・艦船・航空機の派遣に推定6億3000万ドル(約990億円)を費やしたとされる。

米軍の作戦の全容はまだ不明だが、その規模は相当なものだ。米中央軍は2日、作戦開始から48時間で既にイラン国内の目標1250カ所を攻撃したと発表し、使用した20種類を超える軍事資産と兵器システムのリストを公開した。

一連の作戦により、この数日間だけで戦費は数百万ドル単位で増加したとみていい。使われた装備の製造・運用にかかるコストは、たとえば使い捨ての「片道攻撃ドローン」なら1機3万5000ドル(約550万円)、長距離巡航ミサイル「トマホーク」なら1発で200万ドル(約3億円)にもなるからだ。

しかも、これらの費用には中東で部隊展開を維持するための日常コストは含まれていない。米紙ワシントン・ポストが2日報じたところでは、既に約5万人の兵士が今回の軍事作戦に関与しており、さらに増派される可能性もある。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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