リーダーシップ

2026.03.04 20:01

Driveの光と影:リーダーが知るべき5段階の育て方

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Uberの創業初期、トラビス・カラニックは、抑制のないDrive(突き動かされる力)が何を成し遂げ、何を破壊し得るのかを体現する象徴的存在となった。彼の執拗なまでの先手を打つ行動は、同社が交通を再発明しているのだという熱い確信に支えられ、世界中の都市へと力ずくで進出するUberを後押しした。彼は獰猛で成果至上主義の強度でチームを駆り立て、猛スピードで卓越を要求し、Uberをスタートアップというより革命のように感じさせるほどの活力で動いた。しばらくの間、そのエンジンは称賛された。だが、Uberの躍進を支えた同じ力は、やがて過剰へと傾いた。攻撃性の文化、倫理面の盲点、燃え尽きが生まれ、最終的にはカラニックが職を失う結果となったと、Forbes寄稿者のトッド・ヒクソンが記している。これは、Driveの核心にあるパラドックスを鮮やかに思い起こさせる。Driveはリーダーシップに不可欠な徳目だが、ほかの人格次元による支えがなければ、成功を台無しにする悪徳へと転じてしまう。

アイビー・ビジネススクールでの我々の研究は、Driveを人格の独立した次元として特定した。従来の哲学は、それを明確に名づけてこなかった。しかし、アリストテレスや、その後の徳倫理の論者は、あらゆる徳を実行に移すためには、人の意志を駆動する力が必要だと論じている。理論と実務を架橋するエンゲージド・スカラーシップを通じ、現代のリーダーシップには、人格を良くも悪くも動かす行動を名指しし、管理することが必要だと我々は見いだした。今日、リーダーはしばしばDriveゆえに採用・昇進し、その同じ力が不均衡になることで失脚する。Forbes寄稿者のローレン・アーウィン=ショスタックは2023年の記事でこう述べた。「スピードの速い競争環境において、起業家や革新的なビジネスリーダーは成果志向である以外に選択肢はないと思う。『すべては成果次第』というモットーは、あらゆるビジネスの基盤に埋め込まれるべきだ」

我々の研究から得られた中心的な洞察は、Driveに結びつく行動――率先して動く、情熱的である、成果志向である、卓越を目指す、活力に満ちている――が、クリストファー・ピーターソンとマーティン・セリグマンが2004年の著書『Character Strengths and Virtues』で示した、徳ある行動の基準を満たすという点である。課題は、同じ徳ある行動が不足や過剰へと傾き、リーダーシップを損なう悪徳になり得ることだ。本記事(人格の11次元に関する連載の一部)では、Driveとは何か、なぜ重要なのか、そしてリーダーがいかに意図的にバランスを保ちながらそれを育てられるのかを解説する。

Driveの定義

Driveには5つの主要な徳があり、表1に示すように、不足の悪徳と過剰の悪徳として現れ得る。コーリー・クロッサンはDriveの導入動画でこう説明している。「Driveは5つの中核的行動から成る。

  • 率先して動く――頼まれなくても前に出る。
  • 成果志向である――適切な目標を設定し、それを達成する。
  • 情熱的である――仕事と、その重要性に深く関心を持つ。
  • 卓越を目指す――「十分に良い」を超え、高い基準で届けることを狙う。
  • 活力がある――切迫感とエネルギーをもって課題に向き合う。

Driveをあなたのエンジンだと想像してほしい。うまく機能しているとき、それを実感できる。安定していて反応がよく、長い上り坂にも対応でき、相当な距離を走り切れる……そして、リーダーが成功を明確に定義し、その定義に沿って人を報いると、そのエンジンはさらに燃料を得る。明確さ、勢い、信頼が生まれる……だがDriveが十分に育っていないと、エンジンが最後まで噛み合わないようなものだ。失速し、惰性で流し、待ちの姿勢になり、行き詰まりを感じ、努力は凡庸になる……また、リーダーが成功を明確に定義できない、あるいはそれを適切に報いない場合、停滞するのは成果だけではない。信頼が損なわれる」

すべての徳には研究の裏づけがあるが、リーダー育成で見落とされがちな要素が1つある。活力である。キャシー・エリスとコーリー・クロッサンとの共同研究は、我々がPABCと呼ぶ「人格とその発達の解剖学的基盤」――生理(physiology)、感情(affect)、行動(behavior)、認知(cognition)――を示唆する研究へとつながっている。リーダーシップ・プログラムは通常、認知と行動を重視し、時に情動知能を通じて感情も扱う一方、生理は周縁的なものとして扱われがちだ。だが、サビーネ・ゾンネンタークらの研究は、活力がウェルビーイング、自己調整、効果的なリーダーシップを支える日々の資源であることを示している。朝の活力が高いリーダーほど、より良い意思決定を行い、感情をより効果的に調整し、チームへストレスを伝播させにくい傾向がある。示唆は実務的だ。Driveが落ちているなら、まずは基本から――睡眠、栄養、運動――を整え、そのうえで、プレッシャー下でもエネルギーを支える人格の支柱を築いていく。

多くの人がDriveの不足に苦しむ一方で、同じくらい問題なのは、強いDriveが節制、謙虚さ、協働といったほかの人格次元に支えられていない場合である。判断の甘さから燃え尽きまで、さまざまな結果につながり得る。クロッサンが動画で述べるように、卓越を目指すことは完璧を追い求めることへと転じうる。「Driveは、物心ついたころからずっと私の一部だった。でも長い間、私のDrive――多くの場合は強み――が悪徳としても働き得ることに気づいていなかった。その気づきが最も強烈だったのは、NCAAディビジョンIの選手だった時期だ。卓越への渇望は、ゆっくりと完璧の追求へと傾いていった。そしてゴルフのような競技では――完璧は存在しない――その考え方は罠になった。クラブをより強く握り、制御不能なものを制御しようとした。不安は跳ね上がった――コース上だけではない。人生のほかの領域にも染み出していった。結果が出ないと、私はさらに追い込んだ。Driveと説明責任をいっそう強めた。コーチも同じだった。しかし、それは私に必要なレバーではなかった」スポーツにおけるクロッサンのこの語りは、自分の高いDriveがほかの人格次元の支えを必要としていると気づく多くの学生や経営層の経験とも響き合う。

我々のワークショップが示すところでは、多くの個人や組織にとって問題領域となりやすいのは「成果志向」である。Driveがほかの人格次元に支えられていないことが大きな要因となり、視野狭窄や盲目的な野心につながり得る。クロッサンが指摘する重要な洞察は、強みを弱めたり抑え込んだりするのではなく、その強みが過剰の悪徳として現れないよう、謙虚さや節制のようなほかの人格次元に目を向けるべきだという点である。

Driveを育てる

運動科学の洞察――進歩は意図的で段階的なステージによって築かれる――を踏まえ、我々は人格の発達を5段階の進行として位置づける。

第1段階:発見

最初のステップは「発見」だ。表1にまとめたDriveを構成する行動を認識できるようになり、それが自分や他者にどう表れているかを観察する。我々の育成ワークショップでは、Driveがハイパフォーマンス・スポーツで非常に見えやすいため、しばしばアスリートの物語を用いる。だが同じ物語は、節制や謙虚さといったほかの次元が未発達なとき、強いDriveがいかに速く道を外れるかも示す。このパターンはアスリートに限られない。リーダーや組織も同様に、高いDriveと低い謙虚さ、人間性、節制の組み合わせという不均衡をしばしば示す。

この不均衡は、2008年の世界金融危機によって露呈した失敗をめぐる、アイビー・ビジネススクールの「Leadership on Trial」研究でも決定的なテーマだった。映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のような作品は、その帰結を生々しく描き出している。Driveがほかの次元の強さに支えられていないと、リスク要因となる。判断を歪め、高くつく誤りへとつながり得るのだ。

クロッサンが動画で述べるように、鍵は、表1の記述に照らして自分や他者がどこにいるのかを観察し、特定できることである。例えば「エネルギーが落ちるとき、無理に前進しようとしているとき、あるいはペースがあなたを軌道から引きずり出しているときに気づくこと。自分がスペクトラムのどこにいるのか――失速しているのか、レッドラインに入っているのか――をより明確に捉えられるほど、より巧みに軌道修正できる。ときには給油が必要だ――Driveを高めること。別のときにはブレーキが必要だ――謙虚さ、協働、節制といった強みを借りて減速し、正しい曲がり角を曲がり、あるいは曲がり角を逃すのを避けることだ」

第2段階:活性化

第2段階では、合図――リマインド、プライミング、強化――を用いてDriveを活性化する。シンプルな道具の1つが音楽であり、人格の解剖学的基盤に関する記事でも触れられている。ワークショップでは(『ロッキー3』の)「Eye of the Tiger」がよく話題に上がる。テンポや歌詞だけでなく、その背後にある物語があるからだ。小さな合図の多くはDriveを活性化できる一方で、散らかった環境に囲まれて目的を見失ったり、ソーシャルメディアを延々と眺める「ドゥームスクロール」に没入したりするといった、Driveを失活させる合図もある。

第3段階:強化

第3段階は行動の強化に焦点を当てる。例えば、以下は卓越を目指すことを支える、Virtuosityモバイルアプリから得た1週間のデイリープラクティスの一部である。

自分なりの成功を定義し、それを行動の指針にすることで、「卓越を目指す」行動を強化する。

  • 内なるベンチマーク:誰かと自分を比べてしまったら、「自分にとっての改善とはどんな姿か」と問い、基準を内側へ移す。卓越は外部の順位ではなく、個人の進歩から育つ。
  • アラインメント・チェック:キャリアの軌道を考えるとき、本当に自分を活気づける部分はどこか、それとも他者の期待を反映している部分はどこかを振り返る。卓越は、目標が価値観と整合するときに育つ。
  • 境界のシグナル:他者の「うまくやる」の定義が、あなたを行き過ぎた方向へ(あるいは誤った方向へ)引き伸ばすとき、その緊張を合図として、自分の基準を再確認し、それを守る。
  • 個人の基準:タスクに着手するとき、守りたい品質を1つ決める――精度、創造性、配慮、深さ――そして、その基準が自分の取り組み方を形づくるようにする。
  • 許可のリセット:他者の成功像に引っ張られていると感じたら、違う選択をしてよいと自分に許しを与え、自分にとって真実味のある形で卓越を追求する。
  • 凡庸のマーカー:「とにかく終わらせるために」やっている自分に気づいたら、その瞬間を基準を引き上げる合図として扱う。プレッシャーからではなく、自分が知られたい品質への敬意から。
  • 放置されたビジョン・チェック:見過ごしていた人生の領域や、昔の野心が再浮上していることに気づいたら立ち止まり、その領域での成功が自分にとって何を意味するのかを再確認し、いまの生活にどう組み込めるかを考える。卓越は、なお重要なものに手をかけることで育つ。

第4段階:接続

第4段階は、単一の行動を強化することから、その行動をほかの人格次元と接続することへと進む。情熱はしばしば超越(目的)による支えを必要とする。成果志向には正義と説明責任(何が、誰にとって、どんな代償で「成果」と数えられるのか)が必要だ。卓越には謙虚さ(学び)と節制(調整)が必要であり、そうでなければ完璧主義になってしまう。

ウィリアム・デレシウィッツが2010年に『The American Scholar』に寄せたエッセイは、制度が「世界級のハードル跳び選手」を生み出し得ると論じる。どんな試験も突破し、与えられた目標は達成できるが、その目標が追うに値するのか、そもそもどのように目標を選べばよいのかを問うことを学んでいない人々だ。こうした不足は、Driveをほかの人格次元が支えるようにしなければならないことを浮き彫りにする。さもなければ、2008年の危機を煽った過剰な悪徳を、我々は今後も経験し続けることになる。

我々がワークショップで用いるエクササイズの1つに、個人から組織までスケール可能な「的(ブルズアイ)」のエクササイズがある。参加者は円グラフを分割し、自分が重要だとみなすものをすべて特定し、それぞれについて自分がどこにいるかをプロットする。中心は的のような形になる。このエクササイズは、成果志向や卓越の追求が単なる「ハードル越え」にならないようにするためのものだ。個人や組織が、どんなハードルを設定するのかを定義することを助ける。クレイトン・クリステンセンによる2010年のHarvard Business Reviewの記事「How Will You Measure Your Life?」は、自分が何をしているのか、そしてそれが何を大切にしていることとどう関係するのかを棚卸しする必要性を思い出させてくれる。人格は習慣であるため、私はしばしばこう問う。忙しく「やっている」間に、あなたはどんな人になっているのか。忙しく「やっている」間に、どんな人になりたいのか。的のエクササイズは、両者の不一致をしばしば明らかにする。

第5段階:持続

第5段階は、行動が異なる文脈や時間の経過をまたいで持続するようにする。人は、自分の選択を報酬制度のせいにしやすい。あるいは、競技におけるドーピングであれ、上場企業における四半期利益目標の圧力であれ、職業全体のより大きな制度のせいにすることもある。人格は、挑戦的な文脈でも持ちこたえるよう強化される必要がある。クロッサンはこう結論づける。「Driveは、一度の動機の爆発で築かれるものではない。時間をかけて鍛え上げられる――関わるという選択、前へ押し進むという選択、ほんの少し高く狙うという選択を、着実に、しばしば目に見えない形で重ねることで。頼まれなくても動くたび、惰性で流すほうが楽なときにエネルギーを持ち込むたび、あなたはDriveのエンジンを強化している。しかし、どんなエンジンにもメンテナンスが要る。放置すれば失速し、レッドラインまで回せばオーバーヒートする。リスクは不足だけではない。過剰にもある。そして、そうしたパターンに気づくことは重要だが、それだけでは十分ではない。Driveを強くするには、洞察以上のものが必要だ。構造が必要だ。仕組みが必要だ。Driveはゴールラインで形づくられるのではない。鍛錬のなかで築かれる――鈍いスタート、失速する瞬間、誰にも見えない努力のなかで」

我々のワークショップから得た重要な洞察は、組織はDriveを中心に作動するよう強く組み込まれている一方で、ほかの人格次元からの必要な支えを欠き、その結果、Driveが高くつく悪徳として現れるという点である。したがって取り組むべき仕事は、単にDriveを高めることではない。ときに強化が必要な場合もあるが、より多くの場合は、方向づけ、手なずける必要がある。見落とされがちなのは、Driveを方向づけ、手なずけるために、ほかの10の人格次元の支えが必要だということだ。Driveは5段階を通じて育てられ、現実世界の圧力――とりわけ、人々が何を追い、何を差し出す意思を持つかを形づくるインセンティブ、報酬設計、リワード制度――に耐えられるようにしなければならない。

forbes.com 原文

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