最良のオープンウェイトモデルほどの性能が出せないなら、評価額は実質ゼロ
Leonis Capitalのシャオはさらに直截的だ。「平均的な企業の業務をこなすのに、最も賢いモデルは必要ありません。パーソナルアシスタントをやるのに博士号も要りません。最良のオープンウェイトモデルほどの性能が出せないなら、どんな高度な技術を持っていようと誰もお金を払いません。そうなれば、評価額は実質ゼロです」。
ひび割れはすでに見え始めている。Z.aiとMiniMaxは、売上高倍率がそれぞれ約400倍、550倍というミーム株(ネット上の話題で投機的に買われやすい銘柄)並みの水準で取引されている。これは、同程度の評価を受けていた時期のOpenAIとAnthropicの2倍超に当たる。株価は、先週付けた高値からそれぞれ24%、22%下落した。
真の価値がどこにあるのか見極めにくい、オープンウェイトモデル
プラットによれば、オープンウェイトモデルでは、真の価値がどこにあるのか見極めにくい。モデル間の乗り換えコストがほぼゼロだからだ。多くの開発者は、主要クラウド事業者やOpenRouterのようなプラットフォームを通じて、オープンウェイトモデルを簡単に切り替えられる。クローズドソース側──OpenAIとAnthropicに加え、Thinking Machines Lab(評価額120億ドル[約1.9兆円])、Safe Superintelligence(評価額320億ドル[約5兆円])──も証明すべきことが多い。
「価格設定は無法地帯です」と、未公開株投資プラットフォーム「Odin」のリサーチ責任者、Dan Grayは語る。
OpenAIとAnthropicにとって、上場による評価が試金石に
コモディティ化(差別化が薄れて汎用品化すること)は、あらゆる産業で起きる。ドットコム・ブームや、数年前の中国勢と米国勢の電気自動車(EV)企業の価格戦争を思わせる響きもある。AIチップ業界でも、同様のパターンが形になりつつある。OpenAIとAnthropicが今年または来年に上場する可能性が噂されており、両社にとって市場による評価は試金石となるだろう。20年前のアマゾンのように、より強くなる企業もある。一方で、脱落する企業もある。問題は、誰が、どこまで落ちるかだ。生き残る勝者もいるだろうが、一体どの企業が、どれほど悲惨な結末(倒産や評価額ゼロ)を迎えることになるのだろうか。


