デニス・コザック氏はIvantiの最高経営責任者(CEO)であり、同社の全体的な戦略的方向性と成長を統括している。
私はスケールを担うCEOだ。自分自身について、そのことはわかっている。プロダクトマーケットフィットを得ていて、成長のために業務規律、プロセス、構造を必要とする会社を任せてくれれば――それはできる。
白紙を渡され、「ガレージでゼロから何かをつくれ」と言われたら――別の誰かを探してほしい。
その自己認識は、身につくまでに時間がかかった。CEOになる前に、私は財務、オペレーション、営業にまたがって何年も働き、その後COOを経て最終的にCEOになった。そうした各役割が、私が力を発揮できる場と、そうでない場を教えてくれた。
成長のステージが違えば、求められるスキルセットも異なる。スタートアップの混沌を見事にさばく創業者でも、従業員が500人に達し、起業家にとっては死のように感じられる種類の厳密さが突然必要になったとき、苦戦するかもしれない。M&Aが多い複雑な環境を何年も渡り歩いてきた私のような経歴の人間は、無から新しい会社を立ち上げる局面では有効に機能しない可能性がある。
どちらが間違っているわけでもない。ただ、私たちは違う章のためにできているのだ。
資金調達の動向が、今この議論を必要としている理由
テック分野の資金調達は前年比14%増、前四半期比13%増となり、2025年第4四半期には1130億ドル超に達した。さらに2025年通年の資金調達は前年比30%増で、2024年の3280億ドルから増加した。サイバーセキュリティ分野の資金調達は2022年以降で最も強い水準に達した。この資金は、2026年に多くの企業にとって本格的な成長の燃料となるだろう。
適切なリーダーシップを欠いた成長は、金のかかる混乱である。
企業が大きな資金を調達するということは、その先に何が来るのかについて約束をすることでもある。取締役会や投資家は、ときに厳しい問いに直面する。「現CEOには、この次のフェーズを率いるスキル――そしてその意思――があるのか?」という問いだ。
進化できるリーダーもいる。だが多くには得意領域がある
マーク・ザッカーバーグは、Metaとともに複数のフェーズを通じて成長してきた。ラリー・エリソンは、Oracleを数十年にわたって築き上げた。彼らは例外的存在だ。
私が見てきた限り、私たちの多くは一定の範囲の中で最も力を発揮する。ここで私は「最も」と言っている点に注意してほしい。多くの人は確かに、あらゆるフェーズを走り切る能力を持っている。それでも、ザッカーバーグやエリソンのような例外でさえ、おそらくはより狭い範囲の中で最も花開くのだろう――そしてそれは、彼らがその範囲外でやることを貶めるのではなく、むしろ称賛である。
私の得意領域は、うまく機能しているものを、スケールさせてさらにうまく機能させることだ。買収と統合を十分に経験してきたから、定石を知っている。その経験は、あるステージでは価値がある。別のステージでは、ほとんど役に立たないか、無関係ですらある。
正直な自己評価は難しい。次に訪れる局面に自分がふさわしくないかもしれないと認めたい人はいない。しかし、その会話を避けても消えるわけではない――清算を先延ばしにするだけで、代償はより大きくなる。
今年は初めてCEOに就任する人が増える可能性がある
今年は、他のCスイート(経営幹部)職で何年も準備を重ねてきた新しいCEOを迎える企業が増えると見ている。彼らは、制度的な「筋肉記憶」に縛られない、新鮮な視点を携えてやって来る。
社内昇格もあるだろう。私が自社でCOOからCEOに移ったとき、チームとの既存の関係があった。彼らは私の仕事の進め方を知っていた。私は、最初から備わっていた信頼の恩恵を受けた。それは、外部からいきなり入るよりも移行を円滑にした。
一方で、外部から、同様の成長ステージで成功を収めたリーダーを招く企業もあるだろう。
社内か社外かにかかわらず、こうしたリーダーシップの意思決定にいま着手することが不可欠である――資金が確保された後ではなく、ましてや成長が鈍り始めてからではない。
エゴに邪魔をさせてはいけない
企業が適切なCEOを迎える判断は戦略的である。しかし、自分が会社の今のフェーズにとって適任ではないかもしれないと認めることは――個人的な問題だ。それを認めるには、多くの経営者にとって自然ではない形で、エゴを脇に置く必要がある。
ビジネスにおいて卓越は、個人によって決して達成されない。常に真のチームワークの産物であり、それは全員が集団としての勝利を追求するうえで能動的な役割を担うことを求めるマインドセットである。従来のトップダウンのアプローチから離れると、リーダーのインパクトはチームの強さと調和に本質的に結びつく。私は、全体は部分の総和を上回ると心から信じている。
市場の競争は激しくなっている。リーダーシップの誤りが許される余地は狭まっている。現在のステージに不向きなCEOは、誰かが問題を突きつけるまでに、何年も、そして数百万ドルを無駄にしかねない。
だからこそ、リーダーには自分自身を正直に評価してほしい。自分が適任であるとき、適切なチームで不足を補うべきとき、あるいは鍵をまったく別の誰かに渡すのが最善の一手であるとき――それを見極めるのだ。
気まずいか? そうだ。必要か? それも、そうだ。



