マーケティング

2026.03.03 01:44

マイクロチーム時代の幕開け──マーケティング採用はなぜ変わったのか

Michael WrightはTaligenceのCEOである。エグゼクティブ・リクルーターとして、リーダーが自らの価値を示すために用いる言葉を評価している。

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2025年、マーケティングの求人市場では直感に反する現象が起きた。採用する企業は増えたにもかかわらず、1社あたりの採用人数は減ったのである。

一見すると市場の軟化に見える。しかし実態は、マーケティングチームの組み立て方が変化していることを示している。

私の会社TaligenceはAspen Technology Labsと協力し、2025年に掲載されたインハウスのマーケティング求人情報24万件超を分析した。採用企業数は前年比5.3%増加したが、求人総数は8.2%減少していた。

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採用する企業のロゴは増えたが、各社が開く席は少なくなった。これは「マイクロチーム」時代の始まりを意味する。

「人数確保」採用の終焉

過去10年ほど、多くのマーケティング組織は階層や専門職を追加することで拡大してきた。成果は人員数に連動した。成長が鈍化すればチームを縮小したが、モデル自体は維持された。

2025年、そのモデルが崩れ始めた。CMOはもはや大きなチームを作ってから最適化するのではない。最初から小さなチームを設計し、各採用を「即効性」に合わせて精緻に調整している。人員が高コストになり、ツールが潤沢になると、制約は「処理能力」から「判断力」へと移る。

専門家を5人採るのではない。データが不完全な状況でも意思決定でき、プレイブックを作り、運用し、回せるシニアのオペレーターを1人採るのである。

はしごの逆転

この変化はシニア採用に明確に表れている。

市場全体が縮小する中でも、ディレクター級以上の職種は前年比2.1%増となった。年末時点では、稼働中のシニア職の求人は12%超増加している。2025年を通じて、シニア採用は市場で最も安定したセグメントだった。過去の局面では不況期にシニア採用が遅れたが、今回は先に動いた。

小さなチームは、シニアの手がなければ破綻する。階層が取り除かれると、採用の一つひとつがオペレーション上のリスクを伴う。学習曲線への許容度は崩壊した。

同時に、エントリーレベルとアソシエイトの採用は第2四半期の縮小から回復せず、約9%減で終わった。

従来のマーケティングのキャリアは、裾野が広く頂点が狭い「はしご」だったが、その構造が反転し始めている。入口は減り、シニア層にはより強い圧力がかかる。意思決定と実行の両方ができる人材への需要ははるかに高い。マイクロチームでは、採用のたびにリスクプロファイルが変わる。

実行する戦略家の台頭

いまやプレイヤー兼コーチが標準的な人物像となった。

分野別の需要を見ると、リーダーがどこに賭けているかが分かる。グロースマーケティング、パートナー&チャネル、フィールドマーケティング、プロダクトマーケティングはいずれも2桁成長を記録した。プロダクトマーケティングは市場で最も高い給与中央値を誇り、フィールドマーケティングは前年比で最大の給与上昇を見せた。

リーダーはパイプラインと商業化に直結する役割を守っている。

これは収益サイクルである。取締役会は「計画」と「パイプライン」の差を埋めるのはどの役割かを問う。決めることも、届けることもできないなら、それは間接費に過ぎない。

密度の回帰

質への移行は、密度への移行でもある。

リモート採用は横ばいだった一方で、意思決定は再び集約に向かっている。ニューヨークとサンフランシスコは国内でも特に強い求人増を記録した。シアトルは急激な縮小を受け、トップ10から外れた。

資本、データ、経営の監督が、シニア採用を少数のハブへと引き戻している。

分散したチームは依然として存在する。しかし、権限の分散は存在しない。

2026年の見通し

2026年を迎えるにあたり、マーケティング採用はよりスリムになり、はるかに厳しさを増している。リーダーには次の3つの含意がある。

1. 採用はもはや人手の確保ではない。すべての役割が短期間で存在意義を示さねばならない。

2. 中間層のマーケターは圧力にさらされている。実質的な権限のないジェネラリストは、下からは自動化に、上からはエグゼクティブに挟まれ、圧縮されている。

3. 人員数はもはや成長のレバーではない。意思決定の質こそがレバーである。

小さなチームの世界では、1つの席が結果を変える。いま定着しつつある採用モデルが、それである。

forbes.com 原文

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