Candy FernandezはO.C. TannerのDirector, People & Great Workである。
何十年もの間、称賛はおなじみの儀式に沿って行われてきた。リーダーが年に1度チームを集め、数名の受賞者を発表し、「最優秀社員」にトロフィーを授与する。こうした瞬間には意味があった一方で、希少で、タイムラグがあり、限られた人にしか届かなかった。そのモデルは、成果がどのように生み出されるかという現実を、もはや映し出していない。
今日の仕事は、より速く、より分散し、感情面での負荷もはるかに大きい。進捗はリアルタイムに、チームや地域をまたいで生まれ、しばしば持続的なプレッシャーの下で進む。こうした環境において、年に1度の称賛と感謝のサイクルは、月ごと、四半期ごとに構築・評価・維持されるパフォーマンスのあり方と乖離している。頻繁で、価値観に根差した称賛は、エンゲージメントを保ち、ウェルビーイングを強化し、高いパフォーマンスを定着させるうえで不可欠になっている。
従来の称賛モデルが十分に機能しない理由
従来の称賛制度は、別の仕事の世界を前提に設計されていた。そこでは仕事の進み方が遅く、階層的で、日々の協働や行動ではなく個人の成果によって測りやすかった。その結果、伝統的なアプローチの多くは次のような特徴を持っていた。
• 一部の少数の従業員だけを報いる
• 成果に焦点を当て、価値観に基づく行動を見落とす
• インパクトが生まれた瞬間から長い時間が経ってから貢献を認める
• 継続的な帰属意識や目的意識を生み出せない
その結果、継続的な努力と単発の称賛のあいだにギャップが生じ、従業員は意味のあるフィードバックや承認を長期間受けられないことが多い。絶え間ない変化とプレッシャーの中で、この不在がもたらす損失は大きい。従業員の期待は、定期的な承認から継続的な支援へと移りつつある。人は年次評価や表彰式のときだけでなく、仕事の流れの中で「見てもらえている」と感じたいのだ。
O.C. Tannerの「2026 Global Culture Report」の知見によると、高業績の組織は、頻度が高く、包摂的で、文化に整合し、日々のワークフローに織り込まれた称賛制度へと移行している。称賛は単発のイベントから、1年を通じた体験へと変わりつつある。
日常の称賛はリーダーの必須要件である
高まる期待は、称賛が日々の実践に組み込まれるという新たなリーダーシップの現実を浮かび上がらせる。リーダーがリアルタイムで努力を認め、日々の行動を通じて価値観を強化するとき、人々がどのように仕事に向き合い、協働し、成果を出すかが形づくられる。
日々のリーダーシップ実践に埋め込まれた称賛は、定着、ウェルビーイング、パフォーマンスを左右する戦略的ドライバーである。Harvard Business Reviewの研究によると、管理職から一貫して認められていると感じる従業員は、エンゲージメントが40%以上高いだけでなく、自信が高く、離職しにくい。現代的で統合された称賛システムは価値観を強化し、期待を明確にし、職場における情緒的なつながりを強めることで、燃え尽きの軽減や集中力の向上にも寄与する。
事業への影響も同様に明確である。O.C. Tannerの「2025 Global Culture Report」によると、強固で一貫した称賛の実践を持つ組織は欠勤が少なく、望まれない離職も減る。その結果、従業員1人あたり年間最大8000ドルという測定可能なコスト削減を実現しており、称賛が具体的な文化的・財務的リターンをもたらすリーダーシップのレバーであることが示されている。
現代の称賛の仕組み
日常の称賛への移行は、単に頻度を増やすことではない。組織全体での設計、提供、拡張のあり方を根本的に変えることが求められる。現代の職場では、感謝の表現を個々のリーダーの善意や、孤立した瞬間に依存させてはならない。組織が何を価値あるものとするかを、一貫して示す「システム」として機能する必要がある。
組織が日々の行動に取り入れられるルーティンをいくつか挙げる。
• 感謝のマイクロモーメント:チームの短い打ち合わせでのさっとした「ありがとう」やチャットでのひと言など、リアルタイムで進捗を認めるよう管理職に促す。小さなジェスチャーが、明確さと動機づけを強化する。
• ピア・トゥ・ピアの称賛システム:従業員が部門や地域を越えて同僚を認め合えるプラットフォームを構築する。
• 節目への統合:主要なイベント、プロジェクト完了、イノベーションの成果、文化的な祝祭などの重要な機会に感謝を結びつける。例えば、感謝を称える月間の取り組みは、称賛を組織のリズムに織り込む機会となる。
• ハイブリッドな体験:デジタルでの称賛と対面での祝福を組み合わせ、個別性と公の承認の双方を確保する。
• リーダーによる模範:称賛を継続的なマネジメントツールとして使えるようリーダーを育成する。これにより、優先事項をリアルタイムで強化し、進捗をその場で認め、個人の貢献をより大きな目標へと結びつけられる。
より良い称賛が最高のROIを生む
単発の表彰の時代は薄れつつあり、日常の称賛の時代が到来している。うまく設計・運用できれば、組織は成果に対する受け身の反応から、仕事が進行する過程で行動を形づくるプロアクティブなシステムへと移行できる。日常の称賛は包摂性を高め、組織全体の貢献が見られ、価値づけられることを確かなものにし、共有目標と集団としての成功を強化することでチームの結束を強める。また、「素晴らしい仕事」とは何かを明確にし、従業員が成長と成功の道筋を理解する助けにもなる。
このように、称賛の一つひとつの瞬間は、リアルタイムで行動を導き、文化を形づくるリーダーシップのシグナルとなる。時間の経過とともにこれらのシグナルは積み重なり、称賛は高いパフォーマンスを持続させる仕組みとなっていく。
リーダーに求められる現代の責務は明確である。限られた少数への時折の称賛にとどまらず、文化とパフォーマンスを持続させる、日常的で価値観に基づく称賛のシステムを構築することだ。



