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2026.03.03 12:30

そのひと言が「部下を壊す」、NGなフィードバックの伝え方

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5. 「簡単な修正で済むはずだ」

逆効果である理由:あなたにとって簡単に思えることでも、あなたが気づいていない技術的課題や依存関係があるかもしれない。「簡単な修正」と言うことで従業員の専門性を軽視し、急がせる圧力が生じ、結果としてミスにつながることが多い。

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代替表現:「木曜の終業までに社のブランドガイドラインに沿うようフォーマットを更新できる?」。具体的な日時を盛り込んだ期限は以下の効果を生む。

・急がなければという圧力をなくことでストレスを軽減し質を高める
・従業員の業務量と専門性への敬意を示す
・潜在的な障害が問題に発展する前に従業員が指摘できる雰囲気を生む

6. 「みんな知っている」

逆効果である理由:この表現は知らないことを恥だと感じさせ、従業員が今後、明確にするために質問しづらくなる。明確に伝えられたことのない情報を持ち合わせていないことを理由に、その従業員が能力不足だと示唆する。

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代替表現:「当社の標準では全ての提案書に予算見積もりを含める。提出する前にその部分を追加しよう」。判断を伴わない情報共有は以下のことにつながる。

・欠落を性格の問題ではなく単なる見落としと扱うことで心理的な安全性を築く
・不明点がある場合は質問するよう従業員に促す
・知ったかぶりより学習を重視するカルチャーを育む

7. 「急ごしらえの感じがする」

逆効果である理由:「感じ」という言葉はフィードバックを主観的で曖昧なものにする。従業員は、どのようなところが「急ごしらえ」なのか分からない。また、厳しい締切や他にもある優先事項といった外部要因を認識することなく、仕事への姿勢に対する暗黙の非難を伴っている。

代替表現:「分析の部分には根拠となる事例をもっと追加するといい。主要なポイントを説明するケーススタディを2つ加えてほしい」。具体的かつ実践的な指示は、以下の効果がある。

・従業員の不足点を正確に特定し、その対処方法を明確にすることで業務を改善できるようにする
・仕事の質を、努力や意図に関する評価から切り離す
・業務量やリソースについて率直に語り合う機会を生む

良いフィードバック習慣の手本を示す方法

あなたのフィードバック習慣はあなたが思う以上に職場文化を形成している。手本を示す方法は以下の通りだ。

明確さと文書内フィードバックでリードする

明快さと共感は、あなたが求めていることとその理由を従業員が理解するのに役立つ。調査によると、従業員の57%が文書内での具体的フィードバックがそのために最も効果的だと答えている。

・必要な箇所に直接メモすることで、フィードバックを明確かつ実行可能なものにする。これにより、口頭でのコメントを特定の部分と照合しようとする混乱がなくなる。

・従順さを要求する言葉ではなく、協力を促す言葉を選ぶ。「これについて十分に考えられていない」ではなく「この部分には、もっと根拠となる情報が必要になる」と言い、人ではなく仕事に焦点を当てる。

・従業員が修正時に参照できる記録を作成する。これにより、変更を正確かつ効率的に行えるようになる。

矛盾するフィードバックに積極的に対処する

労働者の5人に3人が、複数の人から矛盾したフィードバックを受けることで業務が妨げられている。この問題に対処する方法は以下の通りだ。

・各プロジェクトのフィードバックの責任の所在を明確し、部外者からの意見を統合する主たるレビュー担当者を1人決める

・関係者の意見が真っ向から対立する場合は、「マーケティング部門はこの部分の詳細を求めているが、営業部門は簡潔さを望んでいる。どちらのオーディエンスを優先するかを話し合い、共に決定しよう」などと言ってそれを認める。

・対立の解決に従業員を関与させ、意見の相違は彼らの責任ではないことを理解できるようにする。

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翻訳=溝口慈子

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