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2026.03.19 16:00

中古EV電池が電力網を支える日。NExT-e Solutionsが挑む“再エネ時代の蓄電革命”

「豊かな暮らし」と「サステナブルな社会」を両立させることは、簡単ではない。しかし、そこに挑まない限り、地球と人間に明るい未来は訪れない。東京都の「ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業」に採択されたNExT-e Solutionsの取り組みを追った。


現在、発電所や変電所の横に巨大なコンテナ型の蓄電池を設置する動きが加速している。その蓄電池には「優れた需給調整力」としての働きが期待されている。

「再生可能エネルギーの普及拡大」という社会課題を考えてみたい。太陽光発電は、当然ながら夜間には発電できない。風力発電であれば、無風時には発電できない。自然任せで生み出されるがゆえに、需要に応じた発電量の調整が難しいのである。これから先、再生可能エネルギーがさらなる普及を遂げていくためには、「優れた需給調整力」としての蓄電池の開発および普及が不可欠とされている。

運動エネルギーを電気エネルギーに変換する原理が世界で最初に発見され、発電機の基礎となるものが生み出されてから、およそ200年が経つ。今、人類は「デジタルと蓄電池で地球のエネルギー循環を制御する」という新たなステージに到達している。

そのステージの最先端にいるのが、東京都世田谷区に本社を構えるNExT-e Solutionsだ。

リチウムイオン電池の可能性を拡げていく

NExT-e Solutionsは、顧客ニーズに応じたリチウムイオン電池製品の開発・製造・販売を手がける企業。新品電池を使用した系統用蓄電池コンテナをメインに、フォークリフトなどの産業車両やバスなどの商用車向け電池を提供するほか、各種モビリティで使用された中古リチウムイオン電池の再利用事業にも取り組んでいる。

「私たちの強みは、独自に開発したバッテリー・マネジメント・システム(BMS)です。私たちはリチウムイオン電池の各セル(電池の最小単位)を個別に、かつ高精度に制御するアクティブ・セルバランスという技術を確立し、特許を取得しています。これによってシステムロスを低減し、蓄電池の長寿命化に成功しているのです」

NExT-e Solutionsの代表取締役社長である井上真壮は、2011年に同社に参画して12年から現職に就いている。環境問題には、大学時代から関心をもち、前職の大手シンクタンク時代を通じて一貫して取り組み続けてきた。そして、リチウムイオン電池の可能性に着眼し、08年に設立されていた電動車両技術開発(当時の社名)の第2創業期を切り拓き、新たな事業を主導してきた。

「私たちはモビリティに搭載する蓄電池パックのみならず、蓄電池コンテナや蓄電池システムの開発にも取り組んできました。各セルの電池容量の不均等(ばらつき)は、蓄電池コンテナの寿命を早めてしまう最大の原因にもなります。ばらつきを均等化することができるバランシング技術は、エネルギーを効率的かつ安定的に運用する系統用蓄電池システムの開発においても鍵となるのです」

人間活動のあらゆるカテゴリーにおいて環境負荷の低減が叫ばれている昨今、モビリティに利用されてきたリチウムイオン電池の廃棄が大きな課題にもなっている。無駄なくリユースしていくシステムが構築されれば、未来に向けて大きな希望の種となる。

「当然ながら、中古のEVバッテリーは個体ごとに劣化具合が異なります。メーカーや製造時期、劣化具合が異なる中古電池を組み合わせて蓄電池コンテナを稼働させるのは技術的難易度が高く、新品のバッテリーを用いるよりも大きなコストがかかってしまいます。しかしながら、私たちの技術は『中古のバッテリーを分解してリパックする手間が必要なく、大型モジュールのままでメーカーを問わず、電圧も不揃いなままに無選別で再利用すること』を可能にします」

井上真壮 NExT-e Solutions 代表取締役社長
井上真壮 NExT-e Solutions 代表取締役社長

スケールアップとコストダウンを成し遂げる

上記のような稀有なる技術を有するNExT-e Solutionsは、令和4年度に東京都による「ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業」に採択された。その事業名は「中古車載電池をリユースした大規模蓄電システムの開発」である。

「これまでにもNExT-e Solutionsは中古車載電池をリユースした蓄電システムをつくってきましたが、数百kWhサイズの中小型規模のものに留まっていました。また、リユース電池に期待されるコストメリットがまだまだ低かったことも課題でした。今回、東京都に採択された事業を進めていくなかで、蓄電システムのスケールアップとコストダウンという両課題に正面から取り組むことができました」

東京都による「ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業」の目的は、都内のエネルギー/環境系ベンチャー・中小企業が資金面および販路・人材・オープンイノベーションにおける問題をクリアしながら、ゼロエミッションに向けた技術開発を加速化していくことである。

「令和4年度以降、私たちは東京都から得られた補助金を活用してふたつの蓄電所をつくって実証を重ねてきました。まずは、いわゆる高圧用として一般的な2MW/8MWhの半分のサイズとなる1MW/4MWhで蓄電所をつくり、その経験を生かして2MW/10MWhへとスケールアップしていきました。また、最小限の手間で中古電池を搭載するというコンセプトを推し進めることにより、コストを大きく削減できることも確認できました」

2MW/10MWhへとスケールアップされた蓄電所に配置されるコンテナの内部。ここにNExT-e Solutionsの技術が凝縮されている。
2MW/10MWhへとスケールアップされた蓄電所に配置されるコンテナの内部。ここにNExT-e Solutionsの技術が凝縮されている。

未来を変えていくための冒険が始まっている

今回の事業「中古車載電池をリユースした大規模蓄電システムの開発」の進展により、スケールアップとコストダウンの実証が完了した。すなわち、中古電池を活用しながらかつてないレベルにある蓄電システムの実用化が視野に入ってきた。

「私たちは、25年にミッションを再定義しています。自社のあり方を見つめ直し、『The ADVENTURERS 〜人と地球の両立のため、エネルギー問題を解決する冒険者たち〜』という言葉を掲げることにしたのです。2030年以降、全世界でモビリティ用電池が大量に寿命を迎えていきます。私たちの子ども世代、そして孫世代が生きる未来に向けて、NExT-e Solutionsは冒険を続けていきたいと考えています」

蓄電池の長期利用や再利用を確かなものにすること。それは、地球と地球に生きる人間の未来を明るく照らす力になり得る。NExT-e Solutionsによる冒険は始まったばかりだが、とてつもない可能性を秘めている。


ゼロエミッション東京の実現に向けた技術開発支援事業
※後継事業である「ゼロエミッション東京の実現等に向けたイノベーション促進事業」ホームページにリンクしています。

2050年にCO2排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」の実現に向け、脱炭素事業等に取り組む都内のエネルギー/環境系ベンチャー・中小企業が、事業会社等とのオープンイノベーションにより事業化するゼロエミッションに向けた技術開発を対象に、都が経費の一部を補助。ゼロエミッションの実現の推進と新規ビジネスの創出を図る。

NExT-e Solutions
※2026年4月1日より「NEXTES(ネクテス)」に社名変更
2008 年創業。リチウムイオン電池を効率的に制御する独自技術による、長寿命で安心安全な系統用蓄電池システムが強み。エネルギー問題を解決する"冒険者"として、持続可能な未来のため、BESSを軸にモノづくりからサービスまで幅広く価値を提供する。


いのうえ・まこと◎大手シンクタンクでエネルギービジネスの研究・開発をリードした後、2011年に電動車両技術開発(現NExT-e Solutions)に入社。翌年、代表取締役社長に就任。17年には「課題を解決することで、次の時代を生み出す企業でありたい」という想いを込めて、NExT-e Solutionsへと社名を変更。先進のバッテリー制御技術の開発を主導し、「モノを創る会社から、コトで解決する会社」への転換を進めてきた。拡大フェーズに伴い、2026年4月よりNEXTESへ社名変更する。

Promoted by 日本総研 / text by Kiyoto Kuniryo / photographs by Takao Ota / edited by Akio Takashiro