3月20日:春分の日の月と宵の明星
日没後の西の空で、輝きを放つ金星の隣に糸のような細い月が共演する。印象的な写真を撮影する絶好の機会だ。
この日は春分の日。太陽は日本時間午後11時46分に、天の赤道を南から北へ横切る「春分点」を通過する。春分点は現在うお座に位置している。これをもって北半球では天文学上の春が始まる。
3月26日~27日:月が木星、ポルックスと接近
26日は上弦の月。この日の夕方から翌27日未明にかけて、木星と接近して見える。木星は現在ふたご座にあり、27日夜には双子の兄弟星カストルとポルックスと並ぶ。
春の星座を楽しもう
季節の変わり目の3月には、夜空も冬から春へと衣更えする。オリオン座やおうし座など、冬の明るい星座たちは西へと沈み、しし座、うしかい座、おとめ座が空高く昇ってくる。
南東の夜空を駆けるしし座は、前方に「獅子の心臓」こと1等星レグルスが輝き、後方に「獅子の尾」の2等星デネボラがきらめく。そこから東の地平線の方向へ目を向けると、うしかい座の1等星アルクトゥルス(アークトゥルス)が明るく光っている。その右下にあるおとめ座の1等星スピカと共に、アルクトゥルスとデネボラは「春の大三角」を形成する。
今月は、天文学上の春の訪れを象徴する眺めがもうひとつ、北東の夜空で楽しめる。空が暗くなると、北斗七星が「ひしゃくの柄」を下へ向けて、まるで立ち上がっているかのように見える。これを英語では一般的な句動詞にかけて「spring up, fall down」といい、春と秋の北斗七星の見え方を覚える慣用句として知られている。3月末までには夜空を見上げるだけで、春が来たことを如実に感じられるようになる。
春分の「分点効果」とオーロラ
オーロラを観測したいなら、3月はおあつらえ向きの季節だ。3月20日の春分の日に、地球の自転軸(地軸)の傾きは太陽に対して平行になる。このとき、地球の磁場が太陽風の磁場に対して垂直になり、磁気圏の境界で「磁力線の再結合(磁気リコネクション)」が生じて、太陽風のエネルギーが地球の磁気圏へと流れ込みやすい状態となる。太陽風の荷電粒子は地磁気活動を活発化させ、オーロラが出現しやすくなる。
実際にオーロラが発生するかどうかは太陽活動の状況次第だが、3月に出現率が高まるのは事実だ。オーロラ出現予報に気を付けてみてほしい。


