アラブ首長国連邦(UAE)の活気あふれる都市、アブダビとドバイに、米国のUber Technologiesがロボタクシーのサービスを投入した。筆者は2025年11月からアブダビで始まったUberとWeRide(ウィーライド)によるロボタクシーのサービスを、Uberが2月中に現地で開催したプレスツアーで取材した。
アブダビで試乗したUberとWeRideのロボタクシー
アブダビのヤス島(Yas Island)周辺で展開されているUberのロボタクシーサービスは、驚くほど日常のモビリティ体験に溶け込んでいた。
まず、利用方法が極めてシンプルだ。ユーザーがUberアプリを開いて目的地を入力すると、サポートエリア内であれば通常の「UberX」や「Uber Black」と並んで「Autonomous(自動運転)」の選択肢が表示される。あるいはUberアプリの設定から「自動運転車両とのマッチング確立」を高めておけば、通常の車種を選択した際、近くに自動運転車両がいれば優先的にマッチングする。
車両が到着すると、ユーザーは自分のアプリ操作でドアをアンロックする。筆者の試乗体験をガイドしてくれたUber TechnologiesのAutonomous部門シニア・ディレクター、ノア・ジッチ氏の説明によると、これは適切な乗客のみが乗車し、セキュリティを確保するためのプロセスなのだという。もちろん、ユーザーは車のナンバープレートをアプリの表示と照らし合わせて確かめられる。自分がリクエストした車の他は、アプリでドアを開けることができない。
車内に乗り込み、シートベルトを締めて、アプリまたは車内のスクリーンから「Start」ボタンを押して走行を開始する。走行中は車内のマルチスクリーンを通じて、エアコンの温度調節や音楽の選択が自由に行える。まだ提携するサービスが確定していないことから、今回の試乗体験時に試せなかったが、移動中に音楽配信サービスも利用可能になる。
WeRideが開発した車両「GXR」の、走行時の最高時速80kmにまで到達できる。もちろん街中ではドバイの交通ルールに従って走行する。車両には複数のLiDARとイメージセンサーが搭載されており、周囲の状況を的確に把握する。歩行者の横断を待ったり、交差点で減速したりする様子は、熟練した人間のドライバーの運転そのもののように滑らかだった。
Uberのジッチ氏は、米国で先行するアルファベット系のWaymoや、テキサスのテック企業であるAvrideとのパートナーシップによるロボタクシーのサービスと比べて、アブダビのWeRideとのサービスの違いは、より広い車室空間でゆったりと過ごせることだと語った。他の点についてはシンプルな操作性、シームレスな移動体験に共通性を持たせている。



