オフィス(物理的な場でもバーチャルでも)では、ささやかだが深い変化が起きている。人と人とのつながりが急速に失われつつあるのだ。5年前なら、若手社員が行き詰まったとき、椅子をくるりと回してベテランの同僚に助言を求めるか、軽くメッセージを送っていただろう。そのやり取りはどれほど短くても、関係性への小さな投資だった。だが今、同じ社員はChatGPTに尋ねる可能性が高い。
少し前までは、ホワイトボードのある会議室に集まり、創造的なキャンペーンについてブレインストーミングをしていた。混沌としていて、時に非効率でもあったが、アイデアに対する共同のオーナーシップが育まれた。今では、AIに「革新的なマーケティングのフックを10個生成して」と頼むだけで、創造の集団的な格闘そのものを丸ごと迂回してしまう。
いま私たちは、新しい種類の人材課題を目の当たりにしている。孤独の蔓延や社会的孤立がビジネスにもたらすコストについての見出しは、誰もが目にしてきた。しかしここで問うべきはこうだ。注意を払わなければ、AIが加速剤となり、私たちの断絶を電光石火の勢いで拡大してしまうのではないか。ワークフローから摩擦を取り除くことで、意図せず日々から人間同士のやり取りまで取り除いてはいないか。
同僚同士の孤立は、思慮深く意図的な選択をしなければ自然に消える一過性の流行ではない。AIはいまや業務プロセスの要であり、事業成長にとっての恩恵があまりに大きく、消え去ることはない。
フィランソロピーとソーシャルインパクトの分野で25年を過ごしてきた経験から、私は職場の断絶が、現代のより大きな根源的問題──人と人とのつながりの浸食──の症状だと確信している。私たちは利便性のために連帯感を手放し、その代償の支払いが迫っている。
「効率性」の罠がもたらすコスト
断絶は職場の隅々にまで浸透している。「孤立していて、ひとりだと感じる」と回答したプロフェッショナルの割合は、昨年からほぼ倍増した。これは士気の問題にとどまらない。損益(P&L)の問題である。孤独に起因する欠勤と生産性の損失は、雇用主に年間1540億ドル超のコストをもたらしている。
とりわけ示唆的なのは、AIツールとの関係がどう変化しているかである。Harvard Business Reviewの調査によれば、生成AIの利用目的の上位は、2024年の「アイデア生成」から、2025年には「セラピー/伴侶」へと移った。従業員は生産性のためだけでなく、かつては同僚から得ていた承認を求めてアルゴリズムに向かっている。
私たちの調査は、この変化に関して危険な盲点があることを明らかにした。従業員とマネジャーの間には、認識に17ポイントのギャップがあるのだ。AI時代には人とのつながりの必要性が高まると考える一般従業員が82%いる一方で、同意するマネジャーは65%にとどまる。このギャップは、従業員が孤立の冷え込みを感じている一方で、リーダーシップは生産性向上という熱気に気を取られていることを示唆する。AIが業務を自動化するほど、人間に固有のスキル──倫理的判断、関係構築、共感──は弱まるどころか、より重要になっているという現実を、リーダーは見落としているのかもしれない。
つながりを設計する
つながりが増えることをただ願うだけでは不十分である。リモートワークとAIアシスタントの世界で、「給湯室での偶然の会話」が魔法のように戻ってくることは期待できない。新しい働き方において、経営者は人とのつながりを「柔らかな」福利厚生ではなく、戦略的優先事項として扱わねばならない。
Workday Foundationを率いる立場として、私はつながりが慎重に設計できることを見てきた。Upstream Grant Fundを通じて、私たちは人とのつながりと社会的信頼の再構築に特化した非営利団体に数百万ドルを投資してきた。同じ意図的な設計を、自社の中にも適用しなければならない。
リーダーが対面の時間を促し、信頼を再構築する方法は次の通りである。
1. 「AI余剰」を人間同士の協働に再投資する
AIが約束するのは時間の節約である。私たちの調査では、AIを積極的に利用する人の93%が、この技術によってより高度な責任に時間を振り向けられると感じている。危険なのは、浮いた時間を、さらに孤独なスクリーン時間で埋めてしまうことだ。追加調査は、このリスクが現実であることを裏づける。AIを熱心に使い、かつ過重負担を感じている人の56%が、より価値の高い仕事へ移るのではなく、単により多くのタスクを引き受けるためにテクノロジーを使っていると認めている。
リーダーは、AIで節約された時間を、人間同士の協働、チームのスキル向上、そして集団で楽しむことへ再投資するよう明確に促すべきである。AIが10時間かかるプロセスを2時間に短縮したなら、残る8時間を別のオンラインでの個人作業で埋めるべきではない。オンサイトでの創造的なブレインストーミング、顧客先訪問、チームのスキル構築演習、メンタリングのサークル、チームの戦略セッションなど、実際の場と感情知性を要する活動に使うべきである。
2. 社内異動をソーシャルエンジンに変える
昇進の停滞は、つながりの欠如である。従業員が行き詰まりを感じると、エンゲージメントが失われる。AIはこの解決に役立てられる──人を置き換えるのではなく、人を見つけるために、である。
Workdayでは、GigsプログラムがAIを用いて、スキルを持つ従業員を日常業務の外にある短期プロジェクトとマッチングする。この取り組み1つで、離職は33%減り、社内異動は42%増えた。しかし本当の魔法はアルゴリズムではなく、人間的な成果にある。部門の境界を越え、そうでなければ決して生まれなかった新たな関係を築くことを人々に促すのだ。
3. 透明性によって信頼を築く
私たちは歴史的な信頼欠乏の時代に生きている。「たいていの人は信頼できる」と考える人は34%にすぎない。この冷笑は、雇用主に対して多くの人が抱く感情とも重なる。従業員が、AI導入が自分たちの置き換えのためだと疑えば、知識を囲い込み、さらに引きこもってしまう。もし経営陣がAIによって特定の職務が置き換えられる可能性が高いことを把握しているなら、今後を透明に示し、影響を受け得る人々にリスキリングの機会を提供すべきである。リーダーは、AIがどう使われているのかを率直に語り、それがコスト削減だけでなく、従業員の成長と学習に結びつくものであることを明確に関連づけなければならない。
人間の優位性
仕事の未来を定義するのは、アルゴリズムの高度さだけではない。レジリエンスとイノベーションを生み出す絆を強める私たちの能力である。
人とのつながりを、解決すべき非効率と見なすのはやめなければならない。AIに単調な作業を担わせれば、人間が最も得意とすること──革新し、信頼し、議論し、気遣い、共に創造すること──のための舞台を整えられる。



