米国防総省がAIツールに対する無制限のアクセスをアンソロピックに要求したことを受け、グーグルとOpenAIの現職従業員数百人は公開書簡に署名し、その要求を拒否したアンソロピックへの支持を表明した。また、自社の経営陣に対しても同様の「レッドライン(超えてはならない一線)」を堅持し、国防総省の要求を拒否するよう求めた。
公開書簡『We Will Not Be Divided(私たちは分断されない)』
米国時間2月27日朝の時点で、『We Will Not Be Divided(私たちは分断されない)』と題されたこの書簡には、266人のグーグル従業員と65人のOpenAI従業員が公に署名している。彼らはいずれも現職の社員たちだ。
この書簡は、アクシオスの報道を引用しつつ、国防総省を非難。同省が「自社モデルを用いた国内での大規模な監視や、人間の監督なしに人を自律的に殺害する用途に使用させないというレッドラインを守った」ことを理由にアンソロピックに対して圧力をかけていると述べた。
さらに書簡は、国防総省が現在、アンソロピックが拒否したものと同様の内容に同意させようと、グーグルおよびOpenAIと交渉していると指摘している。
署名者らは、国防総省が「他社が譲歩するのではないかという恐れを利用して各社を分断しようとしている」と批判し、「この書簡は、そのような圧力に直面する中で共通理解と連帯を築くためのものである」と述べている。
その上で、彼らはOpenAIとグーグルの経営陣に対し、「両社の違いを脇に置き、共に立ち上がって国防総省の要求を引き続き拒否」するよう求めている。
AIに取り組むグーグルの従業員100人超、社内書簡に署名
ニューヨーク・タイムズは26日、AIに取り組むグーグルの従業員100人超が社内書簡に署名し、自社のAIツールを国防総省が利用する計画に懸念を示したと報じた。この書簡は、グーグル・ディープマインドのチーフサイエンティストを務めるジェフ・ディーン宛てに送られ、アンソロピックと同様の姿勢を取るよう同社に求めたという。
同報道によれば、この書簡には「こうした基本的なレッドラインを越えるようなすべての取引を阻止するため、あらゆる力を尽くしてほしい(中略)私たちはグーグルで働くことを愛しており、みずからの仕事を誇りに思いたい」と書かれていた。



