新たな調査によれば、米国の職種の93%は少なくとも一部をAIでこなせる可能性があり、企業は人件費(労働コスト)の4.5兆ドル(約700兆円)超をAIに移し替えられる可能性があるという。研究者は、AIをどこに適用できるかを見極めるため、1000職種にわたる1万8000超のタスクを分析した。結論は明確だ。AIの能力は急速に伸びており、近い将来、経済のさらに大きな部分を担うようになる可能性がある。
「普及はまだ十分に進んでいません」と、コグニザント(Cognizant)のCTO(最高技術責任者)ババク・ホジャットは、最近のTechFirstポッドキャストで筆者に語った。「伸びの速い分野とそうでない分野があります。加えてAIの技術革新は非常に速く、数カ月ごとに新たなブレークスルーが起きているため、この4.5兆ドル(約700兆円)という潜在規模はさらに拡大する可能性が高いです」。
このレポートは、年間売上高200億ドル(約3兆1200億円)超のグローバルITサービス・コンサルティング企業であるコグニザントが、同じ数の職種とタスクを対象に実施した2023年の調査の更新版である。要点は、AIがもたらす変化が想定よりも早く訪れているということだ。
「驚いたのは、もっと先に自動化されると見込んでいたタスクの一部が、すでに自動化され始めていたことです」とホジャットは語った。「たとえばエージェンティックAI(自律的に判断・行動するAI)やマルチモーダルAI(テキスト・画像・音声など複数の形式を処理できるAI)といったブレークスルーが、すでにこうしたタスクの一部に影響を及ぼしています」。
ソフトウェア開発は、最も大きな影響を受けている分野の1つである。LLM(大規模言語モデル)のコーディング能力が向上したためだ。そのほか、ビジネス・財務オペレーション職、管理職、オフィス・事務サポート職、法務アナリストなども影響を受けている。
レポートによると、AIで遂行可能なタスクの割合が最も高い上位6職種は以下のとおりだ。
・財務マネジャー:影響度84%
・コンピューター/数学系職:影響度67%
・ビジネス/金融オペレーション:影響度60〜68%
・オフィス/事務サポート:影響度60〜68%
・法務職:影響度63%
・管理職(経営幹部〔C-suite〕を含む):影響度60%
ソフトウェア開発への影響は、この数カ月で一段とはっきりしてきた。
「当社のコードのほぼ100%はClaude CodeとOpus 4.5が書いています」と、Anthropicのリードエンジニアであるボリス・チェルニーは1月に語った(AnthropicはClaudeというLLMを開発している)。「私個人について言えば、2カ月以上にわたって100%です。手で小さな編集さえしません。昨日はPRを22本、前日は27本提出しましたが、どれもClaudeが100%書いたものです」。
(注:PRとはプルリクエストのこと。新しいコードを既存のコードベースに取り込むよう求める「統合依頼」を指す)。



