ヘルスケア

2026.02.27 10:30

鳥インフルエンザが英米で再発生 感染を防ぐために知っておくべきこと

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米東部ペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事は今週、州内で発生した大規模な鳥インフルエンザの流行に対処するため、危機対策会議を開いた。州当局によると、これまでに約760万羽の鳥が同ウイルスに感染しており、養鶏業界と地域社会に重大な懸念が生じている。

鳥インフルエンザは通常、鳥類に宿り、主に粘液や唾液、排せつ物を介して群れ全体に広がる。同ウイルスは人から人へ感染することはあまりないが、感染した動物を扱う際に適切な防護具や注意を怠ると、鳥や牛などの動物から人間に感染することがある。鳥インフルエンザの症状には、発熱、喉の痛み、咳、吐き気、嘔吐、結膜炎などがあり、重症の場合や免疫不全状態の患者では、同ウイルスが重大な呼吸器合併症や呼吸不全を引き起こす可能性がある。

鳥インフルエンザが大規模に発生すると、農家はウイルスの拡散を抑えるために家畜の殺処分を余儀なくされることが多く、その数は数十万匹に及ぶこともある。ペンシルベニア州では、州政府が現地支援のため、米農務長官と24人の鳥インフルエンザ専門家と連携している。同州は、獣医師が地域の家禽(かきん)群の診療に従事できるよう規制緩和を要請するとともに、鳥インフルエンザワクチンの開発に向けた資源の継続的確保を進めている。

一方、米西部カリフォルニア州からの報告によると、ゾウアザラシの間でH5N1型鳥インフルエンザがまん延し、既に30頭近くが死んでいるという。ペンシルベニア州のものとはウイルスの系統が若干異なる可能性があるものの、専門家は地域住民への影響について慎重な姿勢を崩していない。同ウイルスが2023年にアルゼンチンで大流行した際には、約1万7000匹の動物の死因となったことが判明している。一般市民へのリスクは概して低いものの、専門家は依然として死んだ動物に接触しないよう人々に呼びかけている。

英国でも今週、鳥インフルエンザウイルスの流行により、首都ロンドン東部のドックランズで30羽近くの白鳥が死んでいるのが見つかった。専門家は観光客や地元住民に対し、鳥類との接触を避け、池や川に生息する動物に餌を与えず、死骸には近づかないよう注意喚起した。詳細は依然として不明だが、専門家は感染源を早急に特定し封じ込めようと取り組んでいる。

これらの事例は複数の地域に分散しているものの、市民にとっては大きな懸念材料となっている。英国民保健サービス(NHS)によると、鳥インフルエンザへの感染リスクを低減するために個人ができることは以下の通りだ。

● 石鹸と水で頻繁に手を洗うこと
● 養鶏場や動物の飼育場への訪問を避けること
● 生きた動物や生鮮市場を避けること
● 動物の排せつ物や死骸に触れないこと。
● 十分に加熱調理された肉や乳製品のみを摂取すること

懸念がある場合は直ちに医療機関に相談しよう。

forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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