米国時間2月26日、中古品取引で知られる米EC大手のイーベイは、事業を「再構築」する取り組みの一環として、世界で800人の従業員を削減すると発表した。これは全従業員の約6%に相当する。同社はそのわずか1週間前に、ファッション系マーケットプレイスのデポップ(Depop)を現金12億ドル(約1872億円。1ドル=156円換算)で買収すると発表したばかりだった。
イーベイの株価は26日午前時点で85.33ドルの値をつけており、年初来では約2%、過去1カ月では約10%下落している。
今回の人員削減について、どの地域で何人の人員が削減されるのか、また退職金が支払われる場合の条件がどのようなものになるのかは明らかになっていない。
「当社は事業全体への再投資を進め、戦略的優先事項に合わせて組織構造を調整しており、従業員の一部にその影響が及ぶ」とイーベイは声明で述べている。「影響を受ける従業員の貢献に感謝しており、配慮と敬意をもって支援することを約束する」。
18日にイーベイが発表した決算によれば、2025年通期の売上高は前年比8%増の111億ドル(約1.7兆円)だった。また、イーベイで販売されたすべての商品の総額を示す通期の流通総額は、前年比7%増の796億ドル(約12.4兆円)に達している。
同日、イーベイはZ世代やミレニアル世代に人気の中古ファッションECプラットフォームであるデポップを、エッツィー(Etsy)から現金12億ドル(約1872億円)で買収すると発表した。デポップは2025年に約10億ドル(約1560億円)の流通総額を記録し、米国での成長率は約60%、アクティブ購買者は約700万人(その約90%が34歳未満)、アクティブ売却者は300万人超であった。
両社の取締役会はこれを承認しており、規制当局の承認を前提に、この取引は2026年第2四半期に完了する見込みである。買収後もデポップは引き続き独自のブランドで運営される予定だ。イーベイはこの取引により、若年層消費者へのアクセス拡大と、年間成長率10%超で拡大し、2034年には5215億ドル(約81.4兆円)規模に達すると予測されるファッション再販市場における影響力強化を目指している。今回の買収と25日に発表された人員削減との間に関連があるかどうかは不明である。
イーベイは近年、ECの成長鈍化や消費者需要の変化を受けて再編を進める過程で、複数回の人員削減を実施してきた。2024年初めには、業務の簡素化と効率向上の必要性を理由に、当時の従業員の約9%にあたる約1000人を削減する計画を発表した。それに先立つ2023年にも、当時の従業員の約4%にあたる約500人を対象とした削減が行われている。これらの人員削減は、パンデミックによる追い風の後、より競争が激化した市場環境に対応しつつ、コストの抑制や、コレクティブルおよびリコマースといった中核分野への集中を進める中で実施された。



