経営・戦略

2026.02.26 21:02

なぜ営業チームはコールドアウトリーチを避けたがるのか

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ジェフ・ウィンターズはAbstraktの最高収益責任者(CRO)であり、B2B市場において予測可能で拡張可能な収益システムの構築に注力している。

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多くのレベニューリーダーは口にこそしないが、ほぼ全員がこう感じている。コールドコールが嫌いだ。コールドメールが嫌いだ。そして、見込み客の大半が(おそらく)関心を示さないにもかかわらず、優秀な営業担当者に何時間も費やしてアプローチさせることが嫌いだ。

理解できる反応である。コールドアウトリーチは非効率で居心地が悪く、現代の営業チームが望む運用スタイルとも噛み合わない。リーダーは、より良いツール、より賢い自動化、そしてますます洗練されたデジタルマーケティング戦略に投資する。その背景には、アウトバウンドの見込み開拓が徐々に表舞台から退くことへの静かな期待がある。だが、完全にそうはならない。

収益成長が停滞すると、症状は繰り返される。パイプラインは崩壊こそしないが細り、予測は正当化しづらくなり、採用計画は静かに先送りされる。マネジャーは案件を前進させるコーチングより、未達の説明に時間を割くようになる。通常、ここでアウトバウンドが再検討される。リーダーが望むからではなく、他の選択肢がすでに尽きているからだ。回避しようとするあらゆる試みにもかかわらず、アウトバウンドのアウトリーチは新たな商談機会を生み出すうえで最も信頼できる手段の1つであり続ける。「効果がある」と分かっていながら「存在してほしくない」と願う。その緊張関係が、成長停滞の議論の中心に居座っている。

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アウトバウンドが機能不全に陥る理由

多くの組織では、アポイント獲得は居心地の悪い中間領域に置かれている。成長に不可欠である一方、実行面では戦略的に感じられにくい。営業チームは成約で報われ、マーケティングチームはキャンペーンや需要創出で評価される。継続的なフォローアップではない。見知らぬ名前を実際の会話へと変える仕事は、理屈の上では共同責任であり、現場では誰の責任でもなくなる。問題は繰り返し表面化する。四半期の序盤はアウトリーチが急増し、その後に失速する。フォローアップの接触頻度(ケイデンス)は完走する前に止まる。担当者は忙しくしているが、最初の会話が増えない。

リーダーはしばしば、ダッシュボードを増やし、ツールを増やし、ときには人員も増やすことで対応する。これらの変更は一時的には効くが、根本問題に届くことは稀である。コールドアウトリーチは反復的で感情的な負荷が大きく、一貫性が「緊急性」や「監視」に依存している限り、持続が難しいからだ。

クローザーにファネルを担わせる「見えないコスト」

多くの組織が、当初はクローザーにパイプラインの上流まで担わせるのには理由がある。市場理解が深まるからだ。小規模チームでは機能する。しかし、パイプラインが拡大すると、とりわけミッドマーケットの環境では、次第に機能しなくなる。

プロスペクティングはクロージングと真っ向から競合する。アカウント調査やコールドメール送信に費やす時間は、後半ステージの案件を前進させる時間を奪う。優秀な担当者であっても合理的に取捨選択し、収益に近いと感じられる仕事を優先する。

アポイント獲得が、担当者がプレッシャーを感じているときだけ機能するのなら、それは再現可能な仕組みではなく、一時的なテコ入れにすぎない。

インバウンドとテクノロジーだけでは解決できないこと

インバウンドマーケティングは重要な役割を果たし、営業の会話に勢いと文脈をもたらす。だが、リーダーがコントロールできる一貫性を欠きがちである。

需要は市場、予算、タイミングによって変動する。とりわけ複雑な営業環境ではなおさらだ。アウトバウンドは、そのギャップを埋める。待つのではなく、機会をつくるからである。ツールについても同様だ。システムは一貫性を支援するが、それ自体が一貫性を生み出すわけではない。ツールは行動を増幅するのであって、置き換えるものではない。

意志の力を構造に置き換える

ここで自身の立場を明確にしておきたい。Abstraktでは、アウトバウンドのアポイント獲得を支援するために組織と直接協働している。そのため過去数年、アウトソーシングによるアウトリーチの利点と失敗の要因の双方を、当事者として目にしてきた。

多くの組織にとって、アウトソーシングは成長戦術というより現実的判断になっている。アウトバウンド業務は不可欠だが、最大の価値がクロージングにあるチームが担うのが最善とは限らない。専門のSDR(セールスデベロップメント担当者)チームはこの仕事のために組成される。社内チームがクロージングサイクルや優先順位の変化に引き込まれても、彼らはケイデンスの規律を保ち、タイミングが合うまで十分な期間フォローアップを続ける。狙いは営業の判断を置き換えることではなく、それを守ることだ。ファネル上流では、才能よりも一貫性が差別化要因になることが多い。

私の見立てでは、最も強いパートナーシップは期待値を早期にすり合わせている。アウトバウンドパートナーをレベニューチームの延長として扱うリーダーほど、より良い結果を得やすい。明確な理想顧客像(ICP)の定義、迅速なフィードバックループ、定期的なメッセージの整合は、活動量の多寡より重要である。

勢いと保守の違い

多くの案件は、アウトリーチが無効だったから失注するのではない。早く止めすぎたために失われる。多くの営業では会話が成立するまでに複数回の接触が必要だが、社内チームは初期の成果が見えないとフォローアップを放棄してしまう。

アウトソーシングチームには、その選択肢がない。ケイデンスは最後まで実行され、見込み客は再訪され、その効果は静かに積み上がる。時間がたつほど、一貫性は努力ではなく設計の問題になっていく。

アウトバウンドパートナーを評価するリーダーへの実務的な助言を1つ挙げるなら、「最初の数週間を超えて、成功をどう測るのか」を問うことだ。持続的な成果は、初期の活動量だけでなく、長期のパイプライン貢献に責任を負うチームから生まれるのが通常である。

アウトソーシングが適さない場合

アウトソーシングは万能解ではない。ターゲット市場、価値提案、営業の進め方(セールスモーション)をまだ磨き込んでいる企業では、ROIが限定的になることを見てきた。メッセージが不明確であったり、理想顧客像がまだ動いていたりするなら、アウトバウンドの取り組みは社内外を問わず苦戦する。

創業初期の企業や極めてニッチなビジネスでは、学習がスケールより重要であり、創業者主導や内製のアウトリーチのほうが有益な場合がある。そうしたケースで優先すべきは効率ではなく、発見である。

予測可能な成長に本当に必要なこと

予測可能な成長は、不快な仕事を避けることからは生まれない。その仕事をどこに置くべきかを決め、注意が別のところへ移っても動き続ける仕組みを構築することから生まれる。

コールドアウトリーチが人気になることはない。しかし、不快だからといって影響が小さくなるわけではない。アポイント獲得が機能不全に陥ると、その帰結は外へ波及する。採用は止まり、報酬モデルはひずみ、マネジャーは構造的な欠陥を埋めようとして疲弊する。

営業チームが最も価値を生むのは、自分たちだけが主導できる会話の場にいるときである。それ以外はすべてインフラだ。そして、インフラは誰も考えたくないときでも機能しなければならない。

forbes.com 原文

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