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2026.02.27 07:30

人工宝石の脅威にあえぐダイヤモンド業界、デビアスは3年連続で3100億円超の減損

Zhang Hengwei/China News Service via Getty Images)

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天然ダイヤモンド市場の厳しい環境により、長年にわたり業界を主導してきたデビアスの企業価値は3年連続で20億ドル(約3120億円。1ドル=156円換算)超の減損を受けることになった。

ロンドンに本拠を置く大手鉱山会社のアングロ・アメリカンは2025年の決算で、デビアスの85%持ち分について23億ドル(約3588億円)の減損を計上したと発表した。

今回の減損は、2024年の29億ドル(約4524億円)、2023年の26億ドル(約4056億円)に続くものであり、創業138年のデビアスに対する支配持ち分の評価額はわずか23億ドル(約3588億円)となった。

売却価格の出発点

この最新の評価額は、アングロ・アメリカンが計画するデビアスの持ち分売却の出発点になる可能性が高い。

累計で78億ドル(約1.2兆円)に達した一連の減損は、低価格な人工宝石からの継続的な圧力に苦しむ世界のダイヤモンド業界に衝撃を与えたはずだ。

デビアスの潜在的な買い手として、ボツワナ、アンゴラ、ナミビアといった南部アフリカのダイヤモンド生産国によるシンジケートがある。

買い手にとっての課題は、デビアスの価値が底を打ったのか、それとも4度目の減損が控えており、さらに企業価値が縮小する可能性があるのかを見極める点にある。

仮に追加の減損が発生しないとしても、デビアスの買収はダイヤモンド業界の「落ちるナイフをつかむ」ような行為に等しい。

デビアスは当初、人工宝石を一時的な流行として退けていたが、その後みずから自社ブランド「Lightbox」を立ち上げて同分野に参入した。人工宝石は特に低価格帯で市場シェアを拡大している。

高圧・高温のオートクレーブで製造される人工ダイヤモンドは生産が容易であり、天然ものと見分けがつかない、ほぼ完璧なダイヤモンドを継続的に供給できる。

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翻訳=江津拓哉

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