ウクライナ側による顕著な攻勢を含め、戦闘が継続しているにもかかわらず、ウクライナ軍の報告によれば、スターリンクへのアクセス遮断後、撃破されたロシア軍の砲システムの数は著しく減少している。この傾向は、両軍の破壊された装備の公開情報画像を収集・分析しているオランダのウェブサイト「Oryx(オリックス)」のデータにも映し出されている。ロシア軍の砲システムの損害数はこの戦争を通じておよそ2100を数えるが、2026年2月の最初の数週間ではわずか9だった。
激しい戦闘が続いていることを踏まえると、この減少は注目に値する。おそらく、ロシア軍の射撃ペースが落ちていることを反映しているのだろう。砲兵部隊は射撃中に最も脆弱な状態に置かれ、一斉射撃をするたびにドローンや対砲兵システムに探知されるリスクが高まる。
調整面の問題のためロシア軍の榴弾砲などが発射頻度を落としているのであれば、露出を減らすことで当面の損失を抑えられるかもしれない。だがその場合、全体的な有効性も低下することになる。
砲兵はロシア軍のドクトリンの中心に位置しているため、その有効性が損なわれれば戦場に重大な影響が及ぶ。ウクライナ側にとっては、ロシア側の大砲運用が制約を受けている間、失地回復の機会が生まれる。
一方で、まさにロシア軍で砲兵が中心的な位置を占める以上、ロシア側は火力の有効性を回復させるべく手続き上や技術的な代替策を模索するだろう。スターリンク遮断問題の帰趨は、ウクライナ側が現在の一時的な不均衡を十分に活用する前に、ロシア側が信頼性の高い通信を再構築できるかにかかっている。


