経済

2026.02.26 08:00

高市首相の経済戦略は自民党の陳腐な政策の繰り返し 米経済記者が批判

高市早苗首相。2026年2月18日撮影(Kiyoshi Ota / Handout / Pool/Anadolu via Getty Images)

米財務分析企業ムーディーズ・アナリティクスのステファン・アングリックは、日本の国内総生産(GDP)は2023年初頭以降、ほとんど伸びていないと指摘する。2025年の1.1%の年間経済成長率も、2024年の0.2%の縮小を考えると、大して印象的ではない。

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残念ながら、高市首相の経済戦略は安倍政権時代の凡庸さに拍車をかけるものだ。そして日本の依存を一層悪化させるだけだ。

日本経済ウオッチ通信を執筆するリチャード・カッツは、「高市首相が財政支出の蛇口をひねる動き、日銀の利上げペース抑制をほのめかす警告、そして円安への個人的な願望の背景には何があるのか?」と問いかける。

実質賃金が30年間停滞したことで、日本は財政・金融政策の優遇措置に依存するようになった。しかし、高市首相の対応は、現実の問題に対する偽りの解決策だとカッツは批判する。カッツは、官民投資と積極的な財政支援によって日本の長引くデフレを打破し、「高圧経済」を作り出すという高市首相の発言には全く感銘を受けていない。

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カッツは、高圧経済という洗練された響きの名称を用いて、同首相は停滞する所得に直接取り組むのではなく「トリクルダウン理論」を提唱していると指摘する。「高市首相は、政府が大量の支出と低金利で需要超過を生み出せば、企業投資と賃金は押し上げられると主張する。もしこの特効薬が効くのなら、30年間試した時点でとっくに成功していたはずだ」

実際、カッツは次のように述べている。「現代の経済学者は、需要ショックによって永続的な影響が残る場合にマクロ経済刺激策を一時的に用いることを高圧経済と呼んでいる。これらの学者は、この政策が30年間日本の成長と所得上昇を妨げてきた供給側の障害を解決できるとは説いていない」

日本の依存を助長することで、高市首相は債券利回りが上昇する中でも円相場を急落させるリスクを負っている。それは中央銀行との間に深刻な亀裂を生じさせる可能性がある。円安が進みインフレリスクが高まる中、日本銀行は来月、政策金利を1%以上に引き上げる可能性がある。だが、日銀の植田和男総裁は、高市首相が日本の依存を再び大きくしている状況下でそうすることになる。これは祝うべき理由とは到底思えない。

forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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