著名フーディー、人気レストラン紹介メディア「タケマシュラン」主宰のタケマシュラン氏は「これまでに数百人とフランス料理の会食を重ねてきた」という食の達人だ。氏が紹介した店は「即日で予約が取れなくなる」とも言われるほどの影響力を持つグルメインフルエンサーでもある。
料理の味のみならず店の雰囲気、サービス、哲学までをオールラウンドに見る氏の辛口グルメレビューは絶妙なユーモアと皮肉にくるまれた容赦ない舌鋒に定評があり、絶大なファン層の厚さを誇る。
Forbes JAPANでは今後書き下ろし寄稿で氏の哲学思想を紹介していく。第3回の今回は、前回の女性エスコートは「店選びから会計まで」一気通貫、マナー以上の一流スタイルとはに続き、「エスコートされる側の作法」について。読者諸兄にはそれぞれの美意識、経験に照らしつつ、参考にしていただきたい。
前回の記事では、飲食店における女性へのエスコートを掘り下げました。今回はそのアンサーソングとして、エスコートされる側の心構えを綴ります。
ここで想定するホストは、配偶者や恋人、家族といった甘えの許される間柄ではありません。上司や取引先、あるいは恩師やメンター、人生の大先輩。親密さよりも礼節が優先される、一寸の失礼も許されない関係性における振る舞いについて考えていきましょう。
事前準備
まずは手土産について。ご馳走になることがが明らかな場合は、感謝の意を込めて手土産を用意しましょう。予算は 3000 円から 5000 円程度が妥当でしょう。過度に高価なものはかえって相手に気を遣わせるため避けるのが賢明です。盲点となりがちなのが、会食後にホストが品物を自宅へ持ち帰る際のリスクです。ラッピング含め異性からの贈り物の色気が漂うブツは、ホストの配偶者やパートナーに不要な懸念を抱かせるリスクがあります。私は日持ちがし、後日オフィスでも共有しやすい老舗の個包装された和菓子などを選ぶようにしています。
会食に出向くと決めたなら、その後に別の予定を入れるのはホストに対する不敬にあたります。飲食店の提供ペースを完全にコントロールすることは難しく、予定通りに事が運ばないケースも少なくありません。そんな折に「次の予定があるので、そろそろ失礼します」と切り出されて心中穏やかでいられるホストはいません。表向きは快く送り出されても、陰で「ダブルヘッダーの女」と揶揄されるのが関の山。日程調整の時点から背後に一切の予定がない日を選び、そのひとときを完遂する覚悟を持ちましょう。



