食事中
肘をつかない、音を立てないといった基本的なマナーは割愛しますが、今回、特に強調したいのは「手皿は NG」という点です。不思議と女性に多い所作ですが、これは「自分は箸使いが下手です」と公言しているようなものですし、そもそも手皿で落下物をキャッチできたとして、その手がベトベトになるだけです。大丈夫、落ち着いてゆっくり食べれば料理は箸から落ちていくことはありません。
また、女性に散見される振る舞いとして、席を立ってから中々戻らない⾧時間の化粧直しや、照明の当たり具合を妙に気にするなど、自身の外見への過度な執着も考えものです。マチアプの初デートや合コンならいざ知らず、今回のような会食の場に招かれている時点で貴方の外見的魅力はすでに充分認められています。多少の化粧の乱れなど些細な問題。ホストは貴方の内面や本質をより深く知るために、この貴重な時間を設定したはず。表面的な取り繕いよりも、対話の質にエネルギーを注ぐ。その自信と潔さこそが、貴方をさらに輝かせるのです。
加えて、今回想定しているのは目上の方やビジネス上の重要人物との会食です。いかに SNS 全盛の時代とはいえ、料理の写真撮影は慎むべきでしょう。目の前に差し出された美食よりもスマートフォンの操作を優先させる姿は、ホストの目にはひどく軽薄に映ります。記録に残すことよりも、その瞬間の会話を全うすることに全神経を注いでください。ましてや食事の最中にスマートフォンを操作し、LINE や SNS で外部の誰かと繋がるなど論外です。たとえ一瞬の返信であったとしても、それは「今、この時間を共有している貴方よりも、画面の向こう側の誰かの方が優先順位が高い」という残酷なメッセージとして相手に伝わります。卓上に外部のノイズを持ち込まず、ただ二人だけの濃密な時間に殉じる。その徹底した献身こそがゲストに求められる最高の誠実さと言えるでしょう。
カウンター席での振る舞いにも注意が必要です。よく見受けられる光景ですが、お店の方と延々と話し込むのは考えものです。改めて会食の主旨を思い出してください。貴方が向き合うべき相手はカウンター越しの料理人ではなく、すぐ隣のホストであるはずです。ましてや他のゲストと意気投合して盛り上がるなどもってのほか。厳に慎むべきでしょう。
会話の内容についても、「以前の会食はもっと良い店だった」といったニュアンスを醸し出すのは最悪のタブーです。「あそこの店はこうだった」といった他店との比較や自慢話も、ホストはもちろん腕を振るうお店の方にとっても快いものではありません。他所での経験は聞かれれば答える程度に留め、それよりも今この瞬間、そのホストと語り合うべき本質的な話題に全精力を傾けるべきです。


