新年を迎えるたび、何百万人もの人が意欲的な目標を掲げるが、この時期になるとその大半を手放してしまう。だが、やり遂げる価値のある決意が1つあるとすれば、それは自身の資産の将来について話し始めるという決意である。
現代における最も重要な人口動態の変化の1つがすでに進行している。推定124兆ドルが、高齢世代から若い世代へ移転するとみられているのだ。これから何が起きるのかについて、明確さと意図を持ち、意味のある対話に踏み出す姿勢でこの1年に臨むことは、自分自身と家族のためでもある。
この決意は、長期的な幸福に主体的に向き合い、自身の資産計画が価値観や目標、そして築きたいレガシーを反映するようにすることに関わる。そして真実は、会話を始めるのが早ければ早いほど、選択肢は増えるということだ。
ここでは、今年の重点領域として決意しておきたい4つの重要な分野を紹介する。いずれも、経済的な健全性と、あなたが思い描く人生に根差したものだ。
1. 自分の経済的健全性を把握する
複雑なポートフォリオ、複数の口座、家族関係、慈善活動へのコミットメントは、経済生活と将来の全体像を見えにくくする。いまこそ、資産、負債、税務、リスクへのエクスポージャーを、期待や懸念、目標と併せて棚卸しする時である。
年に1度の経済版ウェルネスチェックだと捉えるとよい。健康診断を省略しないのと同じように、経済面の点検も省略すべきではない。とりわけ、市場や世界の力学が変化し続ける年であればなおさらである。
2. 資産を価値観と整合させる
資産はバランスシート上の数字以上のものだ。望む人生を形づくり、もたらしたいインパクトを生み出すためのツールである。そのためには、自分にとって何が最も重要なのかを明確にする必要がある。投資は長期目標と整合しているか。戦略は価値観を反映しているか。成長と安定のバランスは取れているか。
いまはまた、慈善活動のビジョン、承継計画、残したいレガシーを見直す時でもある。資産戦略が優先事項を反映していれば、意思決定はより明確になり、はるかに充実したものになる。
3. 資産移転に備える
次世代へ移る前に、平均寿命の長さにより、女性が「Great Wealth Transfer(大規模な資産移転)」の大半を担う次の順番として資産をコントロールすることになる。だからこそ、備えが不可欠である。
いまこそ女性が、ファイナンシャルアドバイザーとの関係を強化し、自信を培い、主体的に関与する時である。すでに大きな資産を管理している場合でも、これから相続を控えている場合でも、いまの能動的な計画が長期的な安心、影響力、レガシーを形づくる。Great Wealth Transferは単なる金融イベントではない。リーダーシップの移行であり、その中心に女性がいる。
4. 難しい会話をする
どの家族にも避けがちな話題がある。遺産計画、長期介護、事業承継、資産をどう引き継ぐかといったことだ。こうした会話を避けることは混乱を招き、そして少なからず対立を生みやすい。
今年は、その議論をオープンにする年にしよう。パートナーと長期目標について話す。成人した子どもや親と、相続と価値観について話し合う。遺産計画と寄付に関する意向を明確にする。目的意識をもって臨めば、多くの人が気まずいと恐れるこうした会話は、関係を強め、共有の使命感を生み出すものになり得る。
ベビーブーマー世代、X世代、ミレニアル世代が圧倒的に同意しているのは、「家族の価値観が、自分の経済的価値観の土台である」ということだ。これは、RBC Wealth Managementが28歳から78歳の米国の富裕層1,500人を対象に実施したGreat Wealth Transfer調査による。同調査ではまた、ベビーブーマー世代の回答者の89%、X世代の98%、ミレニアル世代の97%が「相続について、想定される受取人と話し合うことが重要だと感じている」ことも示された。
資産の将来には、善意以上のものが必要だ
新年の抱負の多くが失敗するのは、非現実的な期待や、ゼロか100かの目標のせいである。だが、資産の将来を計画することは別だ。それは、自分の幸福、家族、コミュニティ、そしてレガシーへのコミットメントである。会話を始めよう。明確さを求めよう。アドバイザーも会話に加えよう。そして何より、やり遂げよう。意図には行動がふさわしいのだから。
ここで提供される情報は、投資、税務、または財務上のアドバイスではない。自身の具体的な状況に関する助言については、有資格の専門家に相談すべきである。



