日米関係を強化し得る日本の原子力戦略
高市首相の原子力政策は、国際協力、とりわけ米国との協力に改めて重点を置くことを示している。日本の経済産業省と米エネルギー省は2023年、原子力技術、先進炉、小型モジュール炉(SMR)、燃料供給網に関して協力すると表明した。日米の原子力企業の間には、既に直接的な協力関係が一部存在している。日本原子力研究開発機構(JAEA)、三菱重工業、米テラパワーは、二酸化炭素排出削減目標に関連する先進的原子力研究開発の一環として、ナトリウム冷却高速炉開発での協力を拡大した。さらに、日立などの日本企業は、SMRの建設や米政府機関との送電網近代化協力など、米国の戦略的投資に関連する取り組みを発表している。
ドナルド・トランプ米大統領は高市首相を「力強く賢明な指導者」と評して公に支持を表明し、来月には同首相をホワイトハウスに招待する。これは4月に予定されているトランプ大統領の訪中を前に、特に重要な意味を持つ。こうした動向は、日本の原子力戦略が国内の優先課題であると同時に、日米の産業と地政学的連携における重要な要素であることを示している。
日本のエネルギー政策が投資家と市場に与える意味
エネルギー政策は、高市政権にとって最も重要な分野の1つとなるだろう。エネルギー安全保障上の課題が継続し、電力価格が上昇する中、政府は原子力発電所の再稼働、国際協力、再生可能エネルギーの推進を優先課題としている。目的は国内の電力供給の安定化だけでなく、日本の国際的な産業競争力の強化と原子力技術における日米協力の推進にある。投資家にとっては、エネルギー施設、環境技術、産業サプライチェーンの分野で機会が生まれる。
日本は今後、経済成長を加速させ、原子力発電容量を拡大しつつ、石油、石炭、そして比較的少ないがLNGを含む輸入化石燃料への依存度を低下させる見込みだ。これにより、電力価格を安定させ、米国と足並みをそろえたパートナーとしての役割を強化していく可能性が高い。


