米国時間2月24日、アップルは米国内での製造拡大の一環として、年内にテキサス州ヒューストンでMac Miniの生産を開始すると発表した。同社が新工場の建設や数千人規模の雇用創出を目的として米国内で5000億ドル(約77.5兆円。1ドル=155円換算)を投資すると発表してから1年が経過した(その後、投資額は6000億ドル[約93兆円]に拡大)。
アップルはプレスリリースの中で、これは「ヒューストンにおける工場運営の大幅な拡張」であり、「将来のMac Miniの生産を初めて米国に移管する」ものだと説明した。
ブルームバーグによれば、デスクトップ型コンピューターのMac Miniは現在、中国、ベトナム、タイ、マレーシアなど複数のアジア諸国で製造されている。
アップルはMac Miniに加え、「同工場における高度なAIサーバーの製造を拡大する」とし、新設する「Advanced Manufacturing Center」での実地研修の提供を年内にも開始すると述べた。
同社によれば、ヒューストン工場で初めてAIサーバーの生産を開始したのは2025年のことで、「生産はすでに予定より前倒しで進んでいる」。これらのサーバーはすでに全米各地のデータセンターで使用されているという。
アップルと米国への投資
ドナルド・トランプ大統領が同計画に言及した直後、アップルが米国内への投資計画を正式に発表したのは2025年のことだ。同社は当時、この「5000億ドル(約77.5兆円)のコミットメント」にはヒューストンに新たな「先進製造施設」を建設する計画が含まれるとしていた。その後、同8月にティム・クックCEOがホワイトハウスの大統領執務室でトランプと会談したのち、このコミットメントは6000億ドル(約93兆円)に拡大された。
アップルは24日の発表の中で、延べ床面積2万平方フィート(約1858平方メートル)のAdvanced Manufacturing Centerが年内に「開設予定」であり、この施設で「学生、サプライヤーの従業員、あらゆる規模の米国企業に対し、先進的な製造技術の実地訓練を提供する」と述べた。
Mac Mini──AIエージェント「OpenClaw」により改めて注目される
Mac MiniはアップルのMac製品群の中で最も安価なコンピューターであり、価格は599ドルから(編集注:日本価格は9万4800円から)となっている。ブルームバーグによれば、Mac Miniは、人気の高いMacBook Air、MacBook Pro、一体型デスクトップのiMacなどと比べて販売台数が少ない「低出荷量製品」の1つだ。しかし最近、AIモデルをローカルで実行できる高速メモリを搭載したMac Miniへの関心が再び高まっており、話題のAIエージェント「OpenClaw(旧称Clawdbot)」を導入するのに適したデバイスの1つだとされている。
トランプが米国のコミットメントとして賞賛、関税の回避につながる
アップルの米国におけるコミットメントはトランプから称賛されており、大規模な関税の回避にもつながっている。2025年、トランプは輸入半導体に100%の関税を課す可能性に言及したが、「アップルのような企業にとっての良いニュースは、米国内で建設している、あるいは建設を約束している場合には」「負担は生じない」と述べている。



