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2026.02.26 12:15

社長よ「時間の主導権」を握れているか──未来に投資するためのタイムマネジメント術

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「一日一生」の哲学

タイムマネジメントは、効率化の話ではありません。この対話を通じて浮かび上がってきたのは、「その時間を誰の意思で使っているのか」という問いです。

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時間の使い方に革新をもたらす、もうひとつの視点があります。それは、時間に「区切り」をつけて考えてみることです。言い換えると、「もし、これだけの時間しか無かったら」と仮定してみることです。

鈴木:「一日一生」という言葉があります。一生が今日の一日だけだとしたら、自分はどんな過ごし方を選ぶのか。そう問いを立ててみるということです。

では、社長としての任期がもしあと半年しかなかったら、時間の使い方は変わるでしょうか。

これは、決して気持ちを引き締めるための精神論ではありません。時間が有限であるという事実を、意思決定の基準として手元に置くための視点です。「求められたい自分」と「残すべき価値」との間にある緊張関係が、時間を区切ることで、より鮮明になります。

CEO:仮定の話なのに、急にリアリティが出てきますね。期間を区切るだけで、途端に何に時間を使うべきか考え始めている自分がいます。

鈴木:タイムマネジメントが上手な人とは、時間は永遠には無いということを、本気で自分に信じさせる方法を持っている人ではないか、と私は思います。

半年でも、1年でも構いません。ご自身が本気で向き合える「もしもの期間」を、あえて設定してみてはいかがでしょうか。任期の終わりは思いのほか早くやってきますから……。

CEO:「あと1年しかないとしたら」と書いて、机に貼ってみます。すると本当にやらなくてはならないことの優先順位が、自然に上がりそうです。


CEOのタイムマネジメントの本質は、スケジュールを効率的に埋めることではありません。自分の時間に対するオーナーシップを、自らの手に取り戻すプロセスです。

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会社の未来を決めるCEOの時間を、誰のために、何をつくり、残すために使うのか。この問いについて考えるところから、CEOのタイムマネジメントは始まります。


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文=鈴木義幸

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