リーダーシップ

2026.02.26 09:00

AI導入で従業員エンゲージメントが低下する5つの要因とその対処法

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2. 従業員に過度な負荷

マッキンゼーが2025年に実施した、業界や企業規模、職種、勤続年数がさまざまな105カ国の1993人を対象とした調査によると、回答者の32%がAIの導入により自社で3%以上の人員削減が起こると予測している。チームが縮小し、同じ(あるいはそれ以上の)成果が求められる場合、残った各チームメンバーが担うべき業務は増える可能性が高い。

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役割や責任は拡大し、各メンバーは以前よりも多くの会議や意思決定に引きずり込まれることになる。人との仕事、そしてAIとの仕事の間での文脈の切り替えは膨大な作業にさらなる負荷をかける。従業員が慢性的にストレスと過負荷にさらされると、エンゲージメントは低下する。

リーダーができること:AI導入で人員削減を行うことを決定する立場にあるなら、コストが浮いた分を残ったメンバーの業務負担軽減にあてるべきだ。収益性を損なうことなくチームへのプレッシャーを和らげるためにエントリーレベルの採用に予算を充てたい。全メンバーが集中する時間や会議のない日を設けられるようにすべきだ。従業員が仕事で進歩があると実感し、実際の影響力を感じられればエンゲージメントは回復する。

3. 仕事が過度に取引的なものに

AI(特にAIエージェント)が職場でますます使用され、チームの規模が縮小することで、チーム文化がより取引的になるリスクがある。AIに過度に依存する人は同僚とのやり取りが難しくなる可能性がある。AIに対して丁寧に接する必要がなければ対人スキルは衰える可能性がある。

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かつて人間同士の交流や軽い雑談、絆のための些細な瞬間を提供していたタスクをAIが合理化することで同僚らは疎遠になり、そもそもつながりを築けなくなり、つながることの目的や意味を失う。疎外感はエンゲージメントの対極にあるものだ。

リーダーができること:チームの会議中に週次または月次の「意味づけ」を実践する(たとえば、自分がなぜこの仕事に携わるようになったのかを共有するなど)。社内の結束を強めるために定期的に全社会議やオフサイト会議を開催するといい。人間にしかできない貢献を中心に目的を再定義したい。効率や生産性ベースの成果だけでなく、人としての成長や成功(失敗からの学びを含む)を称賛すべきだ。

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翻訳=溝口慈子

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