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2026.02.24 09:30

IBM株が13%急落、2000年以来最悪の1日──アンソロピックがプログラミングAIツールを発表

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IBMの株価は米国時間2月23日、ドットコムバブル崩壊後で最大となる1日当たりの下落を記録した。アマゾンとグーグルが支援するAnthropic(アンソロピック)が、数十年来の業務用ソフトウェアの更新を効率化するとするAIツールを発表したことを受けたもので、ここ数週間のアンソロピックの動きが株式売りを加速させた最新例となった。

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IBMの株価は2月23日の取引終了時点で13.1%下落し、223.39ドルとなった。これは2000年10月(15.5%下落)以来最大の1日当たり下落幅である。

アンソロピックは2月23日のブログで、Claude Code向けにCOBOLコードのモダナイゼーションを支援するツールを発表した。COBOLは1960年代に開発されたプログラミング言語で、米国のATM取引の約95%を処理し、社会保障給付の支払いのほか、金融会社や航空会社などが利用する各種システムも担っている。

IBMはCOBOLの普及に貢献し、現在も同言語で稼働するシステムを提供している。一方、アンソロピックは、この言語を教える大学は「ごくわずか」しかなく、COBOLを読めるエンジニアを見つけることは「四半期ごとにますます難しくなっている」と主張した。

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アンソロピックによると、毎日「数千億行」のCOBOLコードが本番環境で実行されているにもかかわらず、COBOLを理解できる人材は「毎年減少している」とし、AIによってレガシーコードを迅速にモダナイズできると主張した。

これは2月23日の株価下落によってIBMの時価総額から310億ドル(約4兆7900億円)円が失われたことになる。米国時間2月23日の時価総額は約2087億ドル(約32兆2750億円)となっている。

アンソロピックは今月、AIツールの更新を相次いで公開し、複数の業界で売りを誘発してきた。

グーグルとアマゾンが支援する同社は、Claude Cowork AIエージェント向けのプラグインを発表し、顧客対応、プロダクトマネジメント、マーケティング、法務、データ分析などの業務を自動化できるとした。さらに、財務諸表の作成、営業見込み客の調査、商談準備の支援も可能だと主張した。これにより、AIが近く一般的なビジネスプロセスを脅かすとの懸念が広がり、世界のソフトウェア株も下落した。

先週アンソロピックが公開した別のツールは、ソフトウェアコードをスキャンして脆弱性を検出できると同社が述べたことを受け、サイバーセキュリティ株の売りを誘発した。CrowdStrikeとZscalerは2月23日にそれぞれ約9%下落している。

複数のエコノミストは、投資家がAIの最近の動向に過剰反応している可能性があると警告している。LPLファイナンシャルのアナリスト、アダム・ターンクイストは先週、ソフトウェアおよびAI関連業界全体のボラティリティは、売上や利益の減少ではなく、投資家の「市場のナラティブ」の変化を反映していると述べた。

JPモルガンは今月初め、AI企業がソフトウェア業界を破壊的に変えるという見方は「論理の破綻」であり、投資家の懸念は過大だと指摘した。また、ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブスはCNBCに対し、ソフトウェア株全体の売りは「ウォール街でのキャリアの中で見た中で最も乖離した取引だ」と語った。アイブスは、AIの進展はむしろ企業を後押しすると主張している。

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