経済・社会

2026.02.23 17:36

2026年の世界経済を左右する5つの再生可能エネルギー

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再生可能エネルギーは、世界の気候政策、経済競争力、エネルギー安全保障の中核である。これらの技術がどのように機能し、電力コスト、大気の質、インフラの強靭性、雇用創出をどう左右するのかを理解することは、社会全体での受容を大きく高め、導入を加速させうる。

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太陽光発電

太陽光発電は、太陽光を太陽電池(PVセル)で直接電気に変換する。太陽光がパネルに当たると、半導体材料内の電子が励起され、電流が生まれる。その電流はインバーターを通って、家庭や送電網で使える電力に変換される。

Emberによれば、2025年上半期の世界の電力需要は2.6%増加したが、その増加分は再生可能エネルギーの伸びで完全に賄われた。中でも太陽光が牽引し、追加需要のうち83%を太陽光だけで供給したという。この技術は、新規電源としても最も安価な部類に入る。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)によれば、大規模太陽光発電は、ほとんどの国で新設の石炭火力やガス火力よりも安い。一般家庭にとって、屋根置き太陽光は電気代を減らし、蓄電池と組み合わせれば非常用電源にもなる。国にとっては、エネルギー自立を強め、燃料輸入を減らす効果がある。

風力発電

風力タービンは、移動する空気の運動エネルギーを取り込む。風でブレードが回転すると、ローターが発電機を回して電気を生み出す。とりわけ洋上風力は、海上の風がより強く、より安定しているため、急速に拡大している。

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世界風力エネルギー協議会(GWEC)によれば、2025年は風力発電の導入が過去最高となり、世界の新規導入量は約150ギガワットに達すると見込まれている。これは従来予測から8.8%の上方修正である。成長を牽引したのは主にアジアで、中国は導入量が100GWに迫り、インドは6.3GWで国内記録を更新した。欧州は22.5GWを追加し、米国は7GWを超える見通しだ。GWECは、世界の風力発電設備容量が2030年までに2テラワットを超えると予測している。新興のアジア太平洋市場では、風力発電が長期的なGDP成長とエネルギー安全保障にますます結び付く中で、拡大が加速している。

水力発電

水力発電は、流れる水でタービンを回し、発電機につなげて電力を生み出す。大規模システムの多くはダムに依存し、貯水した水をタービンに通して放流する。より小規模な「流れ込み式(run-of-river)」のプロジェクトは、大規模な貯水池なしに発電する。

国際水力発電協会(IHA)の「World Hydropower Outlook」によれば、水力発電は依然として世界最大の再生可能電力源であり、世界の電力の約14.3%を供給するとともに、150カ国超で送電網の柔軟性に不可欠な役割を果たしている。報告書はまた、2024年に世界の水力発電設備容量が24.6ギガワット増加し、その内訳は一般水力16.2ギガワット、揚水8.4ギガワットであったと指摘している。

ただし、大規模ダムは、生態系の攪乱やコミュニティの移転など、環境・社会面で影響を及ぼしうる。近年の計画では、持続可能性と地域社会との関与が一段と重視されている。

地熱エネルギー

地熱エネルギーは、地表下に蓄えられた熱を活用する。高温の地下貯留層に井戸を掘削し、蒸気や熱水でタービンを回して発電する。

REN21「Global Status Report 2025」によれば、2024年には少なくとも400メガワットの地熱発電の新規設備容量が追加され、世界の設備容量は約15.1ギガワットとなった。過去5年間の純増は約1ギガワットで、2024年は2019年以来の年間増加として最大となり、直近5年平均を約3分の1上回った。地熱による発電量は推計99テラワット時に達し、世界の再生可能電力の約1%を占めた。一方、地熱の直接熱利用は約20%増の約245テラワット時となり、再生可能熱の約3%を供給した。2024年時点で、28カ国が地熱エネルギーで発電している。太陽光や風力と異なり、地熱は連続的なベースロード電源を提供でき、天候に左右されず昼夜を問わず稼働できる。

バイオエネルギー

バイオエネルギーは、農業残渣、木質ペレット、埋立地や農場からのバイオガスなどの有機物由来である。これらを燃焼させたり加工したりするとエネルギーが放出され、電力や熱に変換できる。

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世界バイオエネルギー協会の「Global Bioenergy Statistics Report」によれば、バイオエネルギーは2023年に56エクサジュール(エクサジュールは10¹⁸ジュールに相当)を供給し、世界のエネルギーの9%を占めた。化石燃料が80%超を占めるエネルギーシステムの中で、バイオエネルギーは最大の再生可能エネルギー源であり続けている。バイオエネルギーは2024年に711テラワット時の電力を生み出し、世界の再生可能電力の約7%を占めたほか、世界の再生可能熱の73%を供給した。輸送部門のバイオ燃料は4.73エクサジュールに達し、世界のエタノール生産は1180億リットルで、米国とブラジルが牽引した。

バイオエネルギーの気候面での便益は、原料をどのように調達するかに大きく左右される。持続不可能な伐採は排出量を増やしうる一方、廃棄物を基盤とするシステムはそれを大幅に削減し得る。

再生可能エネルギーへの移行

再生可能エネルギーは、経済がどう成長し、送電網がどう運用され、各国がいかにエネルギー自立を確保するかを形作っている。各技術はそれぞれ異なる役割を担う。太陽光は急速にスケールし、限界電力コストを押し下げる。風力は産業の能力を拡大し、エネルギー安全保障を強化する。水力は送電網を安定化させる。地熱は信頼性の高いベースロード発電を提供する。バイオエネルギーは、他の再生可能エネルギーにはない形で、電力・熱・輸送を結び付ける。これらは相互補完的なシステムであり、現代のエネルギー経済の基盤を形成している。

移行を後押ししているのは、コスト競争力、システムの信頼性、そして国家戦略である。これらの技術がどう機能し、それらを賢明に統合できる国が、次の経済リーダーシップの段階を規定することになる。

forbes.com 原文

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