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2026.02.24 10:00

アップルの新しい低価格MacBookは、ウォルマートの実験で形作られた

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まもなく登場する低価格MacBookについて、多くの人はベンチマークや実使用での性能を細かく検証するだろう。だが、999ドル(約15万4000円。1ドル=154円換算)を下回るこのノートに対しては、さらに大きな問いがある。つまり、「MacBookらしさを感じられるだろうか?」だ。

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いつの間にか、アップルのノートは、いつでもどこでも何でもこなせる携帯型ワークステーションになった。パワーと性能の象徴だが、価格もそれに見合う。2020年にMacBook AirとM1 Apple Siliconチップセットが登場した際、エントリーモデルのベンチマークは競合の2倍超に伸びた。性能の向上はそれ以降も着実に続いている。

それは、開発者、映像・音声エンジニアリング、ライブメディア制作など、携帯型ワークステーションを必要とする人にとっては朗報だ。こうした用途では、性能がだぶつくことはない。一方、主な利用目的がウェブ閲覧、読書、軽いSNS、文書編集といった人は、ベースモデルのMacBook Airで十分満足できるだろう。それでも、性能が持て余される場面は少なくない。

パワーが不要なら、アップルはそれを提供する必要があるのだろうか。

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なぜMacBookにiPhoneのチップを使うのか

「過剰なほどの高い性能が不要なら、提供しなくてもよい」という考え方が、低価格MacBookを押し進めるにあたっての中核の前提だ。このノートは、MシリーズのApple SiliconではなくAシリーズを採用し、とりわけ2024年のiPhone 16 Proに搭載されたA18 Proへ切り替える見込みだ。標準メモリーは8GBになる可能性が高い。

アップルのノートとしてはかなり控えめな仕様であり、現行ラインアップ並みのパワーは提供しないという明確なサインでもある。だが、日々の基本的な用途だけで足りる多くの人にとって、重要なのは結局「MacBookらしさを感じられるか?」という1点だろう。

ユーザーインターフェース(UI)は十分に速く滑らかで、低価格MacBookの4~5倍になる価格のMacBookと同じくらい、キビキビしていると感じられるのか。ブラウザーのタブをいくつも開き、ワープロや音楽ストリーミングアプリを同時に動かしても、常に快調に動き続けるのか。あるいは、負荷が一定の線を超えたところで性能が急に落ち、遅くなるのか。4K動画の書き出しなら性能が落ちることも想定できるが、Apple TVで4K動画をストリーミング再生しているだけの場合にそうなることは想定しないはずだ。

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翻訳=酒匂寛

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